ビデオフレームレート可変焦点鏡を用いた三次元画像入力装置の研究

2003 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 14350137
• Research Institution: Ritsumeikan University
• Principal Investigator: 石井 明 立命館大学, 理工学部, 教授 (90278490)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 平井 慎一 立命館大学, 理工学部, 教授 (90212167) ; 左貝 潤一 立命館大学, 理工学部, 教授 (30278494) ; 杉山 進 立命館大学, 理工学部, 教授 (20278493)
• Keywords: 可変焦点鏡 / ピエゾアクチュエータ / 三次元画像 / 合焦点法 / 半田ボール / 透視投影 / 焦点調節 / 外観検査

Research Abstract

ピエゾアクチュエータ駆動可変焦点鏡を用いて試作した定倍率可変焦点画像入力装置の性能評価と改良を進めた。まず合焦点三次元座標と可変焦点鏡制御電圧との正確な関係を求め計測精度の限界を極めるため、結像特性を詳細に測定し、精度に対して支配的な像面湾曲収差の補正方法を確立した。その結果、可変焦点鏡の制御電圧対焦点移動量特性(動作距離32mm)において標準偏差1.4μmの直線性(移動距離±0.65mm)を得ることができた。前年度開発した形状計測ソフトウエアについては、直径300μmの半田ボールを10mm角のパッケージ基板の周辺に0.5mm間隔で総計208個配列したCSP基板の平坦度測定において、合焦度差分法を適用して4μm(σ)の実用精度を達成した。検査速度については7.2秒/パッケージを達成したが、目標速度2秒/パッケージには至らなかった。しかしフィルタサイズの調整など合焦度演算の最適化と光学系の倍率調整による視野拡大について検討した結果、目標速度を達成できる見通しを得ることができた。また可変焦点鏡を撮像レンズの前側焦点に設置することにより全焦点の完全な透視投影システムを構築できることを見出し、アルミ合金板の切削加工により作製した直径35mmの半球面状凹面について、表面粗さを含め精度11μm(σ)の形状測定を実現し、これまで測定が困難であった深い凹部の内面形状の非接触測定に本システムが有用であることを示した。ビデオフレームレートの焦点移動を活かした高速三次元画像入力については、数百フレーム/秒以上の高速ビデオカメラの準備が整わず、今期は実現できなかった。可変焦点鏡についても一層の高速化と鏡面制御性の向上が望まれるが、シリコン鏡面に対向する電極群により鏡面の非球面制御が可能な可変焦点シリコンミラーを導入し、高速高機能の焦点調節実験システムの構築を開始した。

Research Products

• [Publications] 水嶋伸介: "合焦点法を用いたCSP/BGA外観検査装置"日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会'03講演論文集. 2003年5月. 2P1-2F-E5 1-2P1-2F-E5 2 (2003)
• [Publications] 石井 明: "可変焦点ミラーを用いた全焦点透視投影法による三次元画像入力"日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会'03講演論文集. 2003年5月. 2P1-2F-E6 1-2P1-2F-E6 2 (2003)
• [Publications] Akira Ishii: "Shape and height measurement of solder bumps using focus measure difference"Proc.SPIE. 5264. 241-248 (2003)
• [Publications] 石井 明: "可変焦点ミラーを用いた全焦点透視投影法による三次元画像入力"精密工学会ビジョン技術の実利用ワークショップ2003(ViEW2003)講演論文集. 2003年12月. 82-86 (2003)