2004 Fiscal Year Annual Research Report
運動機能の維持・強化のための総合運動療法システムの開発に関する研究
Project/Area Number |
14350138
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
田川 善彦 九州工業大学, 工学部, 教授 (70122835)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
志波 直人 久留米大学, 医学部, 教授 (20187389)
梅津 祐一 久留米大学, 医学部, 助教授 (50289584)
松尾 重明 久留米工業大学, 工学部, 講師 (70258599)
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Keywords | ハイブリッド法 / 無負荷片脚懸垂 / 筋断面積 / 筋力 / 骨塩量 / CK / バーチャルリアリティー / 運動支援 |
Research Abstract |
平成16年度では次のような成果を得た。 1.4名の健常男性に対して極限環境下(宇宙滞在や長期臥床)を模擬した4週間に亘る無負荷片脚懸垂実験(ULLS)を行い、昨年の完全免荷ULLSと比較して、我々が提唱するハイブリッド法(以下、HYB法)の効果(筋断面,筋力,大腿骨頸部と大転子部の骨塩量の各低下を抑制)を確認した。特に骨塩量の低下抑制は、HYB法の特徴である骨長軸方向への作用力が機能していることを示唆している。さらに、完全免荷ULLSでは大転子部の骨塩低下が顕著であったが、HYB法はこの部位にも効果的であった。 2.随意的な主動筋の収縮運動に対する抵抗として拮抗筋に表面電気刺激を行うHYB法において、筋活動電位を計測することは困難である。今回、2段の差動増幅によって被刺激筋やその近傍筋群の筋電位を計測した結果、電気刺激の電気的影響を除去できた。これにより電気刺激による虚弱な随意運動への支援の可能性が示唆された。 3.HYB法による筋損傷について生化学的な評価を試みた。すなわち筋細胞内からのCKの血液への逸脱を調査したところ、我々が行った最大耐用電圧ではMVCの30%を超えない刺激強度であり、上肢の筋力増強実験では基準範囲内であった。しかし、筋断面積が大きな下肢筋を対象とした場合には刺激後に大きな値が検出され、刺激強度や運動方法の検討が示唆された。 4.HYB法とバーチャルリアリティーを融合した筋トレ法の特許申請を行った。閉鎖空間での娯楽性を伴った運動により宇宙飛行士の精神面や運動の動機付けに効果があると期待される。
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Research Products
(6 results)