2003 Fiscal Year Annual Research Report
円周方向積層鉄心回転子を持つホモポーラ型ベアリングレスモータとその制御法
Project/Area Number |
14350151
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Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
深尾 正 武蔵工業大学, 工学部, 教授 (10016545)
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Keywords | ベアリングレスモータ / ホモポーラモータ / 軸支持力 / 軸支持力係数 / 軸支持制御系 / 2軸制御 |
Research Abstract |
昨年度に試作し、無負荷誘導起電力の測定によって、従来型の回転子に比べて空隙磁束が増加することが確認できた新形の回転子を用いたホモポーラモータの軸支持制御系の検討を行い、片側ユニットについて、制御装置を試作して、発生軸支持力を実測した。本年度の検討で得られた成果は以下のとおりである。 1.支持巻線電流制御用に三角波比較方式電流制御系を開発、PI定数、フィルタ構成の決め方を明らかにし、試作装置を製作した。 2.この電流制御系を2台用いて、円周方向積層鉄心回転子を持つホモポーラ型ベアリングレスモータの1ユニットの軸支持制御系を製作、パソコンを用いたディジタル制御系のプログラムを制作して、2軸制御の浮上実験を行った。 この装置により、発生軸支持力係数を実測した結果、従来型機の軸支持力係数が5.2N/Aに対して、提案方式のそれは10.5N/Aとなり、新型機の空隙の影響を考慮しても、従来方式より大きな軸支持力が得られることが確認できた。 3.ベアリングレスモータの安定な軸支持を実現するためには、回転子のどの部分に力が作用しているのかを、明らかにする必要がある。すなわち、軸支持系のモデル化に当たって、回転子に働く磁気支持力の作用点を知らなければならない。提案する新形の回転子では、機械的には2ユニットが一体になっているために、力の作用点がどこにあるか明らかでない。この力の作用点、回転子の重心位置の計測法を、理論的に検討し、従来型のホモポーラ型ベアリングレスモータの試作機を用いて確認した。この方式は、どの形式のベアリングレスモータにも適用できるので、今後、試作した円周方向積層鉄心回転子を持つホモポーラ型ベアリングレスモータを4軸制御する際に有効である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 松下将之, 入野裕介, 田中康寛, 深尾 正: "円周方向積層ホモポーラ型ベアリングレスモータの基本構造・原理と軸支持特性"日本機械学会関東学生会第43回学生員卒業研究発表講演会論文集. 89-90 (2004)
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[Publications] 石田大, 児玉宜朋, 伊藤大輔, 田中康寛, 千葉 明, 深尾 正: "ベアリングレスモータの軸支持特性と軸制御定数の測定法"電気学会研究会資料. SPC-04-22. 31-36 (2004)
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[Publications] 中川政和, 竹永智裕, 雨宮 潤, 千葉 明, 深尾 正: "コンシクエントポール形ベアリングレスモータのトルク発生時の軸支持特性の改善"平成16年電気学会全国大会講演論文集. 5. 89-90 (2004)
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[Publications] 雨宮 潤, 竹永智裕, 千葉 明, 深尾 正: "コンシクエントポール形ベアリングレスモータの基礎特性"電気学会研究会資料. SPC-03-96/IEA-03-9. 47-52 (2003)