2004 Fiscal Year Annual Research Report
レーザーアブレーション法による全固体薄膜二次電池材料の作成と評価
Project/Area Number |
14350157
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
河村 純一 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (50142683)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神嶋 修 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (90321984)
服部 武志 東京理科大学, 理学部, 教授 (20029234)
|
Keywords | 薄膜電池 / 二次電池 / リチウム電池 / レーザーアブレーション / 固体イオニクス / 超イオン導電体 / イオン伝導性ガラス / リチウム・コバルト酸化物 |
Research Abstract |
本研究では、全ての電池材料をレーザーアブレーション法を用いて多層化することにより、全固体薄膜リチウム二次電池を試作する事を目標として掲げ、昨年までにほぼ目標を達成した。本年度は、最終年度として、これまでに開発してきた薄膜リチウム二次電池の動作特性と、その原因解明を行い、到達点と課題を明確にすることを行なった。 この電池は、正極にLiCoO_2、固体電解質にLi_<3.4>V_<0.6>Si_<0.4>O_4(LVSO)、負極にSnOが用いられ、正極以外はアモルファス相を用いている。サイズは、5mm角、厚さ約2μm。電圧は、1〜3V,電流密度6μA/cm^2で数100サイクル以上の充放電特性を示した。 正極のLiCoO_2膜の熱処理により特性が大きく変化するため、今回、基板、性膜条件、熱処理温度等への依存性を詳細に検討し最適条件を絞り込んだ。また、成膜直後のアモルファス膜と結晶化膜の電子・イオン物性、光学吸収スペクトル等を測定した結果、結晶化によりバンドギャップが狭くなりホール伝導性が向上する事が明らかとなった。 これらの結果は、国内学会(物理学会、固体イオニクス討論会など)や第9回アジア固体イオニクス国際会議(韓国)、第4回日仏リチウム電池セミナーで発表された。第9回アジア固体イオニクス国際会議では、発表者の桑田(当時ポスドク)が最優秀ポスター賞を受賞した。学術論文としては、レーザー波長と成膜条件を記したSolid State Ionics誌に掲載され、他レビューを含めて3編が投稿中である。
|
Research Products
(4 results)