2004 Fiscal Year Annual Research Report
陽極酸化皮膜を利用した微細加工による厚膜磁石の異方性化と医用磁気マイクロマシン
Project/Area Number |
14350168
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Research Institution | Kyusyu Institute of Technology |
Principal Investigator |
山崎 二郎 九州工業大学, 工学研究科, 教授 (40108668)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本田 崇 九州工業大学, 工学研究科, 助教授 (70295004)
竹澤 昌晃 九州工業大学, 工学研究科, 助手 (20312671)
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Keywords | 陽極酸化 / 微細加工 / 高アスペクト比 / 永久磁石 / 磁気マイクロマシン / マイクロモータ / 電磁ポンプ |
Research Abstract |
本研究の目的はAlの陽極酸化を局所的・異方的に進行させる新しい微細加工技術を確立し、これを利用して厚み300μmの異方性厚膜磁石を作製し、人体への埋め込みを可能とする医療工学用電磁マイクロポンプを実現する事である。 厚膜磁石に関しては磁歪の逆効果による磁気異方性の導入を試みた。アスペクト比20程度の微細孔に応力導入材を使用すれば、厚み方向に磁化容易軸を有する厚膜磁石を電着で実現できることを確認した。マイクロポンプに関しては、永久磁石が交流磁界中で受けるトルクを利用して、弾性板の泳動運動によるポンプ、および、摩擦板と管壁の摩擦力を駆動源とした回転力によるポンプを開発した。Tbコーティングによる表面改質によりエネルギー積を向上させた永久磁石の利用、管壁形状に応じて姿態を変化させるフレキシブル泳動板の利用でポンプ出力の向上を図った。本ポンプの駆動力である磁気トルクは永久磁石の磁化の大きさに比例する。表面改質により残留磁化を20%向上させた磁石の使用で、実用周波数である60Hzでのポンプ流量を2倍に向上させることができた。また、フレキシブル板で20%程の出力増大が得られた。これらの結果をこれまで得られた、磁石運動部屋の設置による磁石回転軸の省略、スリットを導入した弾力性樹脂逆流防止弁の採用と組み合わせて、母胎内の胎児水頭症児の頭部に装着し必要に応じて交流磁界を印加することで、頭部から母胎に4cc/min.の必要水量を排出できる直径4mmの医用ポンプを実現した。
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Research Products
(2 results)