2002 Fiscal Year Annual Research Report
情報の自律漂流機構を基本としたコンテンツ配信ネットワークアーキテクチャの研究
Project/Area Number |
14350197
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
酒井 善則 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (70196054)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 亜樹 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (30323801)
山岡 克式 東京工業大学, 学術国際情報センター, 助教授 (90262279)
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Keywords | コンテンツ配信 / ストリーム伝送 / 匿名課金 / コンテンツ発見 / メタ情報 / キャッシング |
Research Abstract |
(1)コンテンツ漂流アルゴリズム:本方式ではシステムは複数のノード(コンテンツ格納能力のあるDB)からなり、コンテンツは利用者の検索時に格納されているDBから利用者に向けて移動し、中途のノードに空きがあれば蓄積される。中途ノードに蓄積できない場合、適当なコンテンツがいずれかの隣接コンテンツに移動する。本年度は移動コンテンツおよび移動方向を決定するために用いるゲーム理論に基づくアルゴリズムを整備した。この結果、コンテンツのキャッシング方式であるLRU、FIFOよりも、いずれも配信トラヒックが数10%削減できる配置が実現できることが明らかになった。 (2)コンテンツ発見方式:自律的にネットワーク内を移動するコンテンツの位置を発見する方式を検討した。ここではコンテンツ内容を表すメタ情報を周辺に匂いのように送り、この匂い情報を追跡することによりコンテンツ位置を発見するアルゴリズムを提案した。メタ情報内にはその鮮度および何リンクメタ情報が転送されたかの情報が付加されており、隣接ノードのメタ情報を比較することにより、コンテンツがどの方向に格納されているか推定することができる。提案方式を既存の分散型P to Pシステムで使用されている探索方式と比較して、探索時間を数10%削減できることが明らかになった。 (3)匿名課金方式:コンテンツ購入者、販売者がお互いに相手を知らずにコンテンツ購入が可能となる新しいネットワーク流通方式の検討を行い、銀行、ライセンスサーバを加えた4者モデルで匿名課金が実現できることを明らかにした。 (4)リアルタィムメディア配送方式:映像中継を行い誤り再送遅延を減らす新しいマルチポイント通信方式を提案して、その有効性を実験的に確認した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 稲積泰宏, 吉田俊之, 酒井善則, 堀田裕弘: "ビットレート制限下における動画像通信のための最適フレームレート推定"電子情報通信学会論文誌. Vol.J85-B, No.7. 1130-1142 (2002)
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[Publications] 小川賢太郎, 小林亜樹, 山岡克式, 酒井善則: "画質の均質化を尺度としたマルチチャネル動画像伝送システムの実装"電子情報通信学会論文誌. Vol.J86-B, No.2. 162-173 (2003)
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[Publications] Kobayashi Aki, Yamaoka Katsunori, Sakai Yoshinori: "Cooperative Web Architecture for search and Navigation Assistance"Proc.of IADIS International Conference WWW //Internet 2002. (2002)
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[Publications] Gang ZHAO, Aki Kobayashi, Yoshinori Sakai: "Image Information Retrieval Using Rough Set Theory"Proc.of IEEE ICIP2002. (2002)
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[Publications] Otsuki Hideki, Kobayashi Aki, Yamaoka Katsunori, Sakai Yoshinori: "A Real Time Media Transfer Protocol Using IP Proxy with Finite Retransmission"Proc.of CQR2002. 223-226 (2002)
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[Publications] 磯谷泰知, 小林亜樹, 佐藤敬, 曽根原登: "コンテンツ指向ネットワークにおける匿名決済方法に関する検討"電子情報通信学会技術報告. IN2002-55. 13-18 (2002)