2004 Fiscal Year Annual Research Report
エンド・エンド測定に基づくアドミッション・コントロール方式
Project/Area Number |
14350199
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
間瀬 憲一 新潟大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (90313501)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柄沢 直之 新潟大学, 工学部, 助手 (30313505)
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Keywords | VoIP / アドミッション・コントロール / インターネット / 測定 / QoS / MoS / SIP / 音声品質 |
Research Abstract |
エンドポイントアドミッションコントロール(EMBAC : End-to-end Measurement Based Admission Control)をVoIPネットワーク適用することを前提として、シミュレーションと実験により研究を推進した。主な結果は次の通りである。 (1)ネットワークを過負荷とした場合に、プローブの損失が全く起こらず接続許可とされる呼が多く、VoIP呼のパケット損失率が劣化することがある。そこで過負荷時にはプローブ送受信の結果、接続許可と判断された呼を確率的に呼損させる、確率呼損方式の使用によりパケット損失率を常に目標値に保てることを示した。またこの方式では呼損率が高くなることから、迂回ルーティングを使用することにより呼損率低下が可能であることを示した。 (2)これまで実験に使用していた既存のソフトフォンLinphoneに機能を追加実装するには、ソフトウェアの大規模な変更が必要であった。そこで、さらに柔軟な実験を行うために、シンプルで拡張しやすいソフトフォンを作成した。シグナリングプロトコルとしてSIP、音声コーデックとしてG.711を実装した。その結果、作成したソフトフォン同士によるピアツーピアによる接続、もしくはSIPサーバを介しての接続を行い、通話ができることを確認した。また、EMBACの実装を行った。 さらに、ソフトフォンから出力される音声を、オーディオケーブルを用いて他のPCに接続し、録音することによって、客観音声品質評価を行った。その結果、作成したソフトフォンの平均MOS値は3.353、Linphoneは3.476、Windows Messengerは3.328となり、他の代表的なソフトフォンとほぼ同等の音声品質を達成できることを確認した。さらに、ジッターバッファの実装を確認するために、ネットワークエミュレータを使用し実験を行った。その結果、最大140msecの揺らぎを発生させた状態においても、MOS値の変動はほぼなく、実装がうまく行っていることが確認できた。また、作成したソフトフォンとLinphone及びWindows Messengerとの間で、相互接続・通話が行えることを確認した。
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Research Products
(7 results)