Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 安孝 山形大学, 工学部, 教授 (40171904)
湯浅 哲也 山形大学, 工学部, 助教授 (30240146)
細谷 貴亮 山形大学, 工学部, 教授 (50143102)
武田 徹 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (10197311)
深見 忠則 山形大学, 工学部, 助手 (70333987)
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Research Abstract |
多様な臨床画像情報が日常診療に不可欠になってきた.これらの情報を十分に活用して,観測対象を理解して解析するには、確かな観測システムと,そこから得られる多次元情報を統合した記述と,対象の形態や機能を認識する上での支援システムの役割とが極めて重要なものとなる.このような情報融合のためのアルゴリズムの開発と3次元表示システムの試作およびその評価を進めてきた. 心動態評価を具体的対象に,SPECTとMRI情報の3次元融合表示システムの臨床応用を目指し,データ取り込みと表示が容易に行えるシステムの完成に努め,特に情報融合の観点から位置合わせや特性パラメータ計測の自動化に必要な特徴抽出手法の試作実験を進めた. このとき,異種情報が同時観測可能な場合は対応が比較的容易なものとなる.この例である放射光利用の蛍光X線と散乱X線によるイメージを融合処理することの有効性を生体情報について確かめるとともに,光CT画像システムを開発して,透過減衰情報とスペクトル幅広がり情報を収集してこれらの融合処理による異種情報の統合についての検討を進めた.このとき,各々の観測画像の獲得手法の実用性についても十分な検討を進めた. さらに,機能情報を得るPETと形態情報を主に得るMRIとの情報融合手法についても検討した.対象部位を頭部と腹部にして,データ採取法と位置合わせ手法の検討,これら研究遂行上有用なデータベースシステムの構成とに取り掛かった.ここで,関心臓器以外で観測しやすい周辺臓器をマーカーとして検出利用する手法をMRI-SPECT, MRI-PETの両融合問題について導入して,その有用性を確かめた. 今後,本研究で開発した手法を個々の観測対象に応じた最適システムとして再構築し,臨床の場で試用し,そこから返される情報で,完成度を高めていきたい.融合表示手法と診断支援情報の抽出統合による確度を高める臨床診断支援手法の開発も今後の課題である.
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