2004 Fiscal Year Annual Research Report
運動・行動学習における身体ダイナミクスの形成とパターン生成に関する研究
Project/Area Number |
14350227
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
伊藤 宏司 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (30023310)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 敏之 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (60323820)
柴田 克成 大分大学, 工学部, 助教授 (10260522)
松野 文俊 電気通信大学, 知能機械工学科, 教授 (00190489)
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Keywords | 運動学習 / 身体ダイナミクス / 生体システム / ロボティクス / 自己組織化 |
Research Abstract |
【1】動的関係に基づく内部ダイナミクスの形成と身体運動パターン生成 (1)システム-身体-環境(対象物)の閉ループ構造のもとで、(対象物+身体)ダイナミクスの内部表現を獲得する学習アルゴリズムを考察じた.さらに、内部ダイナミックスとアトラクタ生成との関係を解析し、新たな身体運動パターンの生成手法を考察した. (2)能動的に環境へ働きかけたときの身体ダイナミクス解析:日常生活環境では、自ら環境へ働きかけ変化させる場面にしばしば遭遇する.予測される環境変化に対応して身体ダイナミクスのプランニングが行われる.ここでは、被験者自身が能動的に道具特性を変化させたときの内部ダイナミクスの変化を解析するとともに、強化学習による学習アルゴリズムを提案した. 【2】環境変化に適合した知能行動の獲得 (1)多自由度システムが環境変化に適合した知能行動を獲得するためには、環境および行動意図の文脈に基づいて適切な拘束条件を選択させる必要がある.本研究では,システムの状態を非線形力学系のアトラクタとして記憶し,各アトラクタに拘束条件を対応づけることで,文脈に基づいて拘束条件が選択されるモデルを構築した.この結果,システムの状態は感覚刺激の時系列入力により力学的に決定される. (2)生物の運動制御において、脳が運動軌道をすべて記憶しているというのは、記憶容量の観点から現実的でない.このため、力学系で表現された脳とCPG、身体、環境から成る環境適応型運動生成システムを提案し、上位レベルで感覚受容器から運動系へのマッピングに対する拘束条件を低次元情報として記憶させ、下位レベルで具体的な運動軌道を生成させることにより、多様な運動パターンが発現可能であることを示した.
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Research Products
(6 results)