2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14350229
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
角田 與史雄 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60001210)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古内 仁 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60165462)
上田 多門 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00151796)
林川 俊郎 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90002302)
佐藤 靖彦 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60261327)
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Keywords | 混合型複合構造 / 部材接合法 / PC部材 / 鋼部材 / 支圧接合形式 / せん断伝達強度 / ループ状継手 |
Research Abstract |
異種部材要素を接合する混合型の複合構造は、部材接合部の基本的な設計コンセプトが確立されていないのが現状である。これまでに、混合型複合部材を用いた構造物は、主に大規模な橋梁を対象に実用化が図られてきた。 本年度は、上記のような背景を踏まえて、中小規模の構造物に適用可能な比較的簡易な部材接合法として、鋼部材と場所打ちPC部材との摩擦抵抗を主体とする簡易な支圧接合形式、プレキャストPC部材と場所打ちPC部材を接合するループ状鉄筋による継手方式の有効性を実験によって検証を行った。 支圧接合形式における実験では、鋼桁とPC桁を接合したはり供試体を用いた。供試体は、鋼桁側の接合面にエポキシ系接着剤および珪砂処理を施した後、PC桁を打設し桁全体にプレストレス力を導入した。実験は、接合面に曲げモーメントとせん断力を同時に作用させ、接合面のずれによる破壊を生じさせた。その結果、接合面の接着強度を与えることにより通常のはり理論を用いて接合面でのひび割れ発生荷重を推定できること、ひび割れ後に接合面の圧縮域のみでせん断抵抗していること、また、その場合のせん断伝達強度を推定する式を導くことができた。 ループ状鉄筋による継手方式の実験では、ループ径、重ね長および鉄筋径を変数とした角柱供試体を用い、1軸引張載荷を行った。その結果、ループ鉄筋内のコアコンクリートが圧壊する場合の終局耐力は、ループ径、重ね長、鉄筋径が増加するにつれて大きくなることが確認された。実測されたひずみ等を基に、簡易な力学モデルを作成し、ループ内に作用する腹圧力の推定方法およびその限界値をコンクリート圧縮強度によって定義し、終局耐力の推定方法を示した。
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