2002 Fiscal Year Annual Research Report
数値解析と要素実験を通信結合させた自己学習型RC構造物性能照査システムの開発
Project/Area Number |
14350231
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
井上 純哉 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (70312973)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
足立 正信 東電設計(株), 技術開発本部, 部長(研究職)
石田 哲也 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (60312972)
前川 宏一 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (80157122)
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Keywords | 非線形解析 / 局部破壊 / 通信プロトコル / 亀裂内浸透流 / 確率モデル / 破壊計測 |
Research Abstract |
本年度の研究成果は以下の通りである。 1.解析-実験システム間通信プロトコルのプロトタイプの開発と性能検証試験 本研究は、非線形解析システムと実験システムを相互に連携する為のプロトコルを構築することを目的としている。本年度はまず、解析-実験システム間の通信プロトコルの雛形の開発を行った。開発された通信プロトコルはデータ形式の拡張性・データの大規模化・分散/並列環境を考慮し、一般に広く用いられているDocument方式を採用した。開発された通信プロトコルを用い,小規模LAN内で通信試験を行い検証した結果、非線形性が小さい領域では概ね問題なく動作するものの、非線形性が大きな領域においてはデータ規模の増加に伴い通信が不安定となった。今後は、通信バンド幅に応じたデータ転送形式の変更等、改善の余地があることが確認された。 2.損傷度測定手法の開発 本研究で開発されるシステムは、構成則の構築が極めて困難な局部破壊域の挙動を実験システムから得られるデータで置換しようとするものである。そのため、局部破壊域を精度良く検出する必要があり、ガス・液体等の透過性を用いた損傷度測定手法の構築を目指した。本研究ではまずその前段階として、ガス・液体等の透過性を支配すると考えられる損傷度・応力・ひずみの影響を、等価確率モデルにより解析的に導くことを行った。得られた結果は、亀裂性岩盤等の浸透問題にも適用する事が可能であり、その適用例は土木学会論文集・Water Resources Research・Journal of Geophysical Research等の雑誌に投稿された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 中川善典, 川端航, 井上純哉: "断層周辺の密度欠損を考慮した断層破壊と停止の動的解析"応用力学論文集. Vol.5. 581-590 (2003)
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[Publications] 井上純哉, 杉田博章: "確率微分方程式を用いた単一亀裂透水特性の推定"土木学会論文集. No.726/II-62. 31-39 (2003)
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[Publications] J.Inoue, H.Sugita: "Fourth order approximation of fluid flow through rough-walled rock fracture"Water Resources Research. (appearing). (2003)
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[Publications] H.M.Kim, J.Inoue: "Analytical approach for anisotropic permeability through a single rough rock joint under shear deformation"Journal of Geophysical Research. (accepted). (2003)
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[Publications] Soltani M., An X., Maekawa K: "Computational Model for Post Cracking Analysis of RC Membrane Elements Based on Local Stress-Strain Characteristics"Engineering Structures journal, Elsevier Science. (in press). (2003)
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[Publications] Soltani M., An X., Maekawa K: "Cracking Response and Local Stress Characteristics of RC Membrane Elements Reinforced with Welded Wire Mesh"Cement and Concrete Composite journal, Elsevier Science. (in press). (2003)