2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14350234
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
河合 研至 広島大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90224716)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
枝松 良展 住友大阪セメント(株), セメント・コンクリート研究所, 副主任研究員
小澤 一雅 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (80194546)
杉山 隆文 群馬大学, 工学部, 助教授 (70261865)
鶴田 滋 東京電力(株), 土木建築技術センター, グループ副長(研究職)
市川 牧彦 太平洋セメント(株), 中央研究所, グループリーダー(研究職)
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Keywords | 環境負荷 / LCA / コンクリート / インベントリ |
Research Abstract |
コンクリート構造物の建設・供用・維持管理・解体・廃棄・再利用のライフサイクルにおいて,環境に及ぼす負荷ならびに負荷を低減する作用をエネルギー排出量,二酸化炭素排出量,廃棄物発生量ならびに廃棄物使用量の観点から評価する手法について開発を行った.上記の環境負荷要因または環境負荷低減要因に関しては,ヒアリングや文献調査を通じてインベントリの整理・提案もあわせて行った.なお,環境に負荷を及ぼす要因は上記以外にも多数ある.これらについては,コンクリートの環境性能としての概念の下,考え得る項目の抽出を行い地球環境・地域環境に対する影響を個々の要因の相互関係とともに取りまとめたが,インベントリを明らかとするまでには至らなかった.定量評価までには至っていないものの,コンクリート構造物の性能照査型設計において,性能として定性的に活用は可能と考える. 一方,環境負荷要因の定量評価において,複数の環境負荷要因を統合化する手法についても検討を行った.この手法には,既往の手法を用いることとしたが,過去の統合化手法について比較検討を行い,本研究で取り上げた手法の優位性を明らかとするとともに,工法や材料の選定に有効に利用できることを示した. 材料評価システムに関しては,周辺環境に及ぼす影響の観点から重金属の溶出について重点的に検討を行ったが,コンクリートからの長期的な重金属溶出挙動を予測可能とする溶出試験の提案を行うまでには至らなかった.これは,重金属の種類によってセメント硬化体への固定作用が相違すること,短期的な溶出試験では固定作用の相違を適切に評価することが困難であることが理由としてあげられる.
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Research Products
(1 results)