2004 Fiscal Year Annual Research Report
急激な風速・風向変動を生成できる新しい方式の風洞による非定常空気力に関する研究
Project/Area Number |
14350247
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
野村 卓史 日本大学, 理工学部, 教授 (50126281)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北川 徹哉 名古屋大学, エコトピア科学研究機構, 助教授 (10287584)
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Keywords | 風向変動気流 / 非定常空気力 / ACサーボモータ風洞 / 正方形角柱 |
Research Abstract |
昨年度は,40cm×40cmの正方形断面の吹き出し口を有する2本のACサーボモータ風洞を,気流の交差角が60度になるよう斜交配置し,2方向の気流を合成させて風速だけでなく風向も変動する気流の生成を試みた.本年度は,昨年度の気流計測結果を参考に,合成気流の気流分布および乱れ強さを改善することを目的として,交差角を30度に減らし,かつ吹き出し口の先端に長さ60cmのダクトを設置してダクトの先端同士が接するように配置した.ダクトを設置したことにより,まず風洞単体による気流の風速分布の一様度が増し,乱れ強さが低減した.その結果,2方向気流の風速を同じにして合成した場合,風速分布,乱れ強さの点で,昨年度に比べて気流性状が向上した.風速分布の一様度は,風洞単体の場合にほぼ匹敵する.この改善結果を踏まえ,2方向の気流の風速比を2,3とした気流合成の実験を行った.合成された気流は,斜めの風向を有する範囲が,風洞単体の風路幅の約70%であった.また1つの風洞の制御電圧を単調に増加させる実験を行い,合成気流の風向が連続的に変化できることを確認した. 空気力の測定は,前年度に引き続き辺長3cmの正方形角柱を供試体とした.ダクト設置により気流性状が改善したため,ダクト内に供試体を置いて,単体風洞により,風速が瞬間的に上昇および下降する気流を吹かせて空気力を測定した.作用させた気流は0.3秒程度で最大12m/sの風速差を有するものである.ダクト内の気流には,吹き出し口外の風速で観測された上昇後のオーバーシュートがないことが分かった.空気力は瞬間風速と空気力係数によって説明できるものであった.
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Research Products
(6 results)