2003 Fiscal Year Annual Research Report
地盤材料の繰返し変形特性を求める中空ねじり試験方法の精度向上に関する研究
Project/Area Number |
14350252
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
古関 潤一 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (30272511)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本田 剛 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (30323512)
佐藤 剛司 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (30092224)
|
Keywords | 中空ねじり試験 / 砂 / 局所変形計測 / ヤング率 / ポアソン比 / せん断剛性率 / 端面摩擦 / ベッディングエラー |
Research Abstract |
地震時の実地盤には、主として水平・鉛直面上に繰り返しせん断応力が作用する。室内土質試験においてこのような応力状態を再現するうえでは、中空円筒供試体にねじり力を載荷する中空ねじり試験のほうが、円柱供試体の軸方向に荷重を載荷する通常の三軸試験よりも適している。実務で多用されている等価線形化法に基づく地震応答解析では、地盤材料の繰り返し変形特性の評価が必要とされる。このような繰返し変形特性を中空ねじり試験により求める場合の精度を向上させるために、本研究では以下の検討を実施する。1)中空ねじり試験で得られる地盤材料の繰返し変形特性に及ぼす端面摩擦とベッディングエラーの影響を、種々の試験条件のもとで定量的に評価する。2)上記の影響を補正する方法を開発し、さらに、これらの影響を受けずに測定を行える方法を確立する。 2年めである今年度は、初期異方性と応力誘導異方性および主応力軸方向の回転の影響を考慮できる新しい亜弾性モデルの構築を行い、前年度に実施した多様な応力状態下での試験結果に見られる豊浦砂の弾性的変形特性の異方性を説明できることを明らかにした。また、本研究の試験条件のもとでは、前述したモデルによるシミュレーション結果に及ぼす初期異方性の影響は小さいことを明らかにした。さらに、このモデルを用いて算定したひずみの弾性成分を全ひずみの測定値から差し引くことにより、大振幅繰返しねじりせん断時のせん断ひずみの塑性成分を推定し、そのモデル化についてもあわせて検討した。その結果、Masingの第2法則を一般化したProportional ruleと、生じたひずみ量に応じて骨格曲線を移動させるDrag ruleを適用し、適切なdrag関数を設定することにより、大振幅の繰返しねじりせん断時におけるせん断応力比とせん断ひずみの塑性成分の関係の試験値を、数値計算により再現可能であることを明らかにした。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] HongNam, N., Koseki, J.: "Quasi-elastic shear modulus of Toyoura sand with local strain measurement"Proc.of 5^<th> International Summer Symposium, International Activities Committee, JSCE. 237-240 (2003)
-
[Publications] Hong Nam, N., Koseki, J.: "Modeling quasi-elastic deformation properties of sand"Proc.of International Symposium on Deformation Characteristics of Geomaterials. Vol.1. 275-283 (2003)
-
[Publications] Shibuya S., Koseki, J., Kawaguchi, T.: "Recent developments in deformation and strength testing of geomaterials"Proc.of International Symposium on Deformation Characteristics of Geomaterials. Vol.2(印刷中). (2004)