2003 Fiscal Year Annual Research Report
山留め掘削におけるダイレイタンシ-効果および3次元効果の重要性と応力・変形解析
Project/Area Number |
14350257
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
中井 照夫 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (00110263)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
張 鋒 岐阜大学, 工学部, 助教授 (70303691)
檜尾 正也 名古屋工業大学, 工学研究科, 助手 (00335093)
前田 健一 名古屋工業大学, 工学研究科, 助教授 (50271648)
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Keywords | 山留め掘削 / 施工過程 / 有限要素法 / 3次元効果 / 構成式 / モデル試験 / 数値解析 |
Research Abstract |
地盤材料の構成式とその応用に関する今までの研究成果をベースに、地盤の掘削問題を地盤と構造物の3次元相互作用問題として捉え、地盤材料の変形・強度特性、壁体等の下部構造物の剛性、構造物と地盤の摩擦特性、地盤の掘削順序を含む施工プロセスを考慮した有限要素解析を行うとともに、山留め掘削時の地盤および構造物の応力・変形挙動を解析的に調べた。特に、地盤の掘削問題では最終的に同じ掘削であっても支保の設置方法や掘削順序が異なれば壁面土圧のみならず地盤の変形も大きく異なることを示した。また、壁体剛性はもとより支保の方法や掘削順序を変える掘削をシミュレイト出来る3次元モデル試験も合わせて行い、解析・実験の両面からその影響について検討した。本年度の実績は以下のようにまとめられる。 ●前年度に引き続き、3次元山留め掘削実験と3次元弾塑性解析を行うたが、今年度は種々のプレロードをかける山留め掘削実験も併せて行い、プレロードの効果を定量的に評価し現在経験的に決められているプレロードのかけ方をより合理的なものにした。その結果、周辺地盤に極力影響を及ぼさない地盤に優しい掘削法を探った。 ●実際の掘削現場の応力・変形解析を行った。なお、地下水位以下では土・水連成解析として行い、間隙水の移動の影響含めた地盤の変形や作用土圧、水圧を総合的に解析した。そして解析結果を現場実測値と比較することにより、変形解析法の実際問題への適用性を検証した。 ●14年度からの解析結果とモデル試験結果の比較、今年度の解析結果と現場実測値の比較を通して、山留め掘削時の地盤の変形メカニズムを解明するとともに、壁体および地盤の応力・変形を定量的に予測する解析手法を提案した。 ●以上の成果と従来の設計法の比較・検討から、種々の施工条件に対応でき、最適の掘削法を決められる解析・設計システムを検討した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 中井 照夫: "地盤の変形・破壊予測における施工過程の大切さ"土と基礎. 50・8. 1-2 (2002)
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[Publications] 岩田 尚之他: "山留め計測結果の解釈とその有限要素解析"土と基礎. 50・6. 10-12 (2002)
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[Publications] 井上 泰介他: "山留め掘削時における土圧・変形の3次元特性(その1:モデル実験)"第39回地盤工学研究発表会. 2. (2004)
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[Publications] 岩田尚之: "山留め掘削時における土圧・変形の3次元特性(その2:有限要素解析)"第39回地盤工学研究発表会. 2. (2004)
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[Publications] T.Nakai et al.: "Earth pressure and ground movements in 2D and 3D retaining wall problems : model tests and numerical simulation"Proc.of NUMOG IX. (2004)