2002 Fiscal Year Annual Research Report
地盤の圧縮性を考慮したテーパー杭基礎の支持力評価と性能設計への展開
Project/Area Number |
14350260
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
安福 規之 九州大学, 工学研究院, 助教授 (20166523)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 良刀 九州共立大学, 工学部, 教授 (30268792)
大嶺 聖 九州大学, 工学研究院, 助教授 (60248474)
落合 英俊 九州大学, 工学研究院, 教授 (00039679)
山田 正太郎 九州大学, 工学研究院, 助手 (70346815)
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Keywords | テーパー杭 / 鋼管セメント杭 / 支持力改善 / 押広げ効果 / 基礎形式 / 支持力メカニズム / 荷重・沈下関係 / 性能設計 |
Research Abstract |
本研究では、支持力改善のための基礎形式としてテーパーを有する杭基礎を対象とし、杭の押し広げとテーパー形状による支持力改善効果のメカニズムを明確にし、それを取り入れた評価手法を示すとと共に、地盤物性値に内包する不確定性(ばらつき)を考慮した支持力安全性の評価法を提案することを目的として、今年度以下のことを明らかにした。 (1)模型実験によるテーパーを有する杭基礎の支持力発現メカニズムの把握 ・抗をテーパー状に押し広げることを可能にする模型杭載荷装置を試作し、その性能を確認した。 ・新たに試作した模型杭載荷装置による実験により、テーパーの程度と支持力発現の関係を沈下量をパラメータとして詳細に調べた。その結果、支持力改善効果がテーパー形状によるものと杭を押し広げることによる効果に分けれらることを示した。 ・支持力実験のマクロな観察を踏まえて、先端と周面のそれぞれの支持力発現メカニズムを考察した。 ・今回の実験を通して、テーパー状押し広げの方が平行押し広げよりもわずかな押し広げ量で周面摩擦力改善効果が期待できることを明らかにした。 (2)空洞拡張理論に基づく支持力改善効果の評価 ・テーパー角と地盤の圧縮性に着目して、支持力の改善効果を明確にした。 ・円柱・球空洞理論に基づく弾塑性論的な考察によって、支持力改善の評価手法の枠組みを示した。 (3)極限鉛直支持力の実用的算定法と鉛直荷重・沈下関係の算定法の整理 ・支持力メカニズムと空洞理論を組み合わせた極限鉛直支持力算定法の適用性を検討した。 ・極限支持力算定法を活用した実用性の高い荷重沈下関係の算定式を導く枠組みを明確にした。 ・土質情報の質と量に応じた地盤物性値の求め方を考察した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 金川博幸, 落合英俊, 安福規之, 大嶺聖: "杭の押し広げによる周面摩擦力改善効果"第37回地盤工学研究発表会. 1431-1432 (2002)
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[Publications] 安福規之, 落合英俊, 大嶺聖, 金川博幸: "杭の押し広げによる砂地盤内の応力変化に関する検討"第37回地盤工学研究発表会. 1433-1434 (2002)
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[Publications] 馬場崎宗之助, 落合英俊, 安福規之: "先端部形状に着目した杭の支持力改善に関する研究"土木学会第57回年次学術講演会. 1233-1234 (2002)
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[Publications] 馬場崎宗之助, 落合英俊, 安福規之, 山田正太郎: "杭の押し広げによる周面摩擦力改善効果の解析的検討"平成14年度土木学会西部支部研究発表会. A370-A371 (2003)
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[Publications] 坂本俊彦, 落合英俊, 安福規之, 山田正太郎: "テーパー状に押し広げた杭の周面摩擦力改善効果"平成14年度土木学会西部支部研究発表会. A368-A369 (2003)
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[Publications] 安福規之, 落合英俊, 前田良刀, 山田正太郎: "地盤調査の密度と杭の周面摩擦力の推定精度について"平成14年度土木学会西部支部研究発表会. A366-A367 (2003)