2002 Fiscal Year Annual Research Report
石礫など透過性材料を用いた河川構造物の環境水理設計
Project/Area Number |
14350268
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
道奥 康治 神戸大学, 工学部, 教授 (40127303)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前野 詩朗 岡山大学, 環境理工学部, 助教授 (20157150)
宮本 仁志 神戸大学, 工学部, 助手 (50283867)
藤田 一郎 神戸大学, 工学部, 助教授 (10127392)
玉井 昌宏 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70197557)
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Keywords | 透過性構造物 / 水質浄化 / 堰 / 透水性護岸 / 水質 / 生態系 |
Research Abstract |
・越流,非越流条件のもとでの捨石堰に関する越流量算定手法を確立し,実験によってこれを検証した. ・砂礫砂州や透過水制の水流制御・水質浄化機能を検証するために,二次元捨石構造物の流れに関する水理実験と数値解析を実施した.数値解析における透過構造物中の流れの抵抗に関して,一次元解析で検証された多孔体乱流の抵抗則を導入した. ・扇状地河川の中州・寄洲など礫床砂堆を透過する伏没流れによる水質浄化機能を明らかにするため,二次元流れの実験と数値解析を実施した.これにより伏没流れの滞留時間,浸透速度,浸透量が砂州形状や水理条件によってどのように変化するかを明らかにした. ・捨石堰の破壊機構を解明し,下流端から崩れ始めること,捨石の噛み合わせが構造安定性に重要な役割を果たしていることなどが明らかになった.以上をモデル化して堰の破壊限界条件に関する理論モデルを構築し,実験によって検証された.下流端から堰の破壊が始まることは完全越流を対象とした一次元解析によっても予測されており,実験結果はこれを支持するものである.さらに多孔体中の浸透流体力が堰を破壊する外力であることから,これを再現するための数値モデルを構築した. ・湾曲部の流れが水生生物の挙動におよぼす影響を確認するために湾曲流の計測を実施した. ・石礫などの透過性材料によって改修された河川護岸の環境機能を明らかにするため,多自然型ダム魚道を対象にして生態系調査を実施した.流量・水位を人為的に制御することによって魚類や水生昆虫などと流れの構造の関係,生態系におよぼす透過構造部分の役割について検証するための基礎的な資料を収集した.生態系への致命的な影響がない範囲で魚道内の流量を減らして底生生物の採取調査も実施した.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.Michioku: "Flow discharge through a permeable rubble mound weir"Proc. 5th International Conference on Hydro-Science & -Engineering. (CD-ROM). (2002)
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[Publications] K.Michioku: "Hydraulic characteristics of a rubble mound weir and its failure"Proc. 5th International Conference on Hydro-Science & -Engineering. (CD-ROM). (2002)
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[Publications] 道奥康治: "捨石堰を完全に越える開水路流の水理特性"平成14年度土木学会関西支部年次学術講演会. (2002)
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[Publications] 道奥康治: "捨石堰の流量近似式と越流時の水面形解析"第57回土木学会年次学術講演会. (2002)
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[Publications] 藤田一郎: "粗面段落ち流れのPIV計測と乱流モデルによる数値計算"応用力学論文集. Vol.5. 681-688 (2002)
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[Publications] 藤田一郎: "開水路バックステップにおける粗度の影響"可視化情報. Vol.22. 371-374 (2002)