2002 Fiscal Year Annual Research Report
赤外線PIVを中核とする水域の総合画像環境計測システムの開発
Project/Area Number |
14350271
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
江藤 剛治 近畿大学, 理工学部, 教授 (20088412)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中口 譲 近畿大学, 理工学部, 助教授 (30188916)
梶井 宏修 近畿大学, 理工学部, 助教授 (50088481)
竹原 幸生 近畿大学, 理工学部, 助教授 (50216933)
高野 保英 近畿大学, 理工学部, 助手 (80330231)
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Keywords | PIV / 赤外線カメラ / トレーサー / 表面流速計測 |
Research Abstract |
本研究は,水表面に撒布したアイス・キューブや,河川や沿岸の自然な水表面の微細な温度ムラをトレーサーとして,昼夜を問わず精密表面流速計測ができる赤外線PIV技術を確立するとともに,水域におけるメソ・スケール・リモート・センシング技術の開発を目的としている. 本年度は,特に赤外線PTVシステムの開発を課題とし,高性能赤外線カメラ(三菱サーマルイメージャIR-M700)を導入した.また,水環境計測におけるトレーサーとして氷や煎餅を用いて,赤外線カメラによる視認性の確認を基礎実験として行った.その結果,以下のことが確認された. 1.煎餅を凍るまで冷やして水に浮かべた場合,約10分間にわたって赤外線カメラによる視認性が保たれ,トレーサーとしての時間的保存性も十分であることが確認された. 2.トレーサーとしての妥当性を検討するために,直径2.5cmの氷を用い,赤外線カメラによる空気中での氷の視認実験を行った結果,距離40mまでは氷を視認することができた.従って,例えば高度300mで撮影するときの氷の直径は20cm以上でなければならない. さらに,淀川において高度300mの高さからヘリコプターに乗せた赤外線カメラで水面上の氷の視認実験を行った.使用した氷は1辺17cm立方体である.約1,000個の氷を流したが、実際に視認できたのは10個程度であった.このことは逆に,上記の基礎実験結果(高度300mでは直径20cm以上)を裏付けるものである. 次年度は直径25cm程度の氷板を用いて再度現地実験を行うとともに,トレーサーの撒布方法の決定など,現地観測を重点的に行うことにより,赤外線PIV技術の開発を進める.
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 江藤剛治: "Development of High-speed Video Cameras for Dynamic PIV"Journal of Visualization. Vol.5, No.3. 213-224 (2002)
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[Publications] 江藤剛治: "赤外線ビデオカメラを利用した河川表面流のPTV計測"河川技術論文集. 第8巻. 465-470 (2002)
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[Publications] 竹原幸生: "ヘリコプターを用いた実河川表面流の画像計測の試み"水工学論文集. 第46巻. 809-814 (2002)
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[Publications] 竹原幸生: "風波発生時における水面近傍の気流・水流のPTV同時計測"海岸工学論文集. 第49巻. 66-70 (2002)
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[Publications] T.G.Etoh: "An Image Sensor which captures 100 Consecutive Frames at 1,000,000 Frames per Second"The Special Issue of th IEEE Transactions on Electron Devices. (in print). (2003)
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[Publications] S.T.Thoroddsen: "Air Entrapment under an Impacting Drop"Jounal of Fluid Mechanics. Vol.478. 125-134 (2003)
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[Publications] 共著(17名): "PIVハンドブック"可視化情報学会編 森北出版株式会社. 328 (2002)