2003 Fiscal Year Annual Research Report
土木史研究におけるオーラルヒストリー手法の活用とその意義:高速道路に焦点をあてて
Project/Area Number |
14350279
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
伊東 孝 日本大学, 理工学部, 教授 (30287578)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武部 健一 道路文化研究所, 理事長(研究者)
鈴木 盛明 (株)地域開発研究所, 河川・地域計画部, 研究員(研究者)
鈴木 伸治 関東学院大学, 工学部, 助教授 (80272368)
藤井 三樹夫 (株)水環境研究所, 代表取締役(研究者)
津田 剛 日本道路(株), 常務執行役員(研究者)
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Keywords | オーラルヒストリー / インタヴュー / 土木史 / 土木技術者 / 高橋国一郎 / 井上孝 / 道路政策 / 高速道路 |
Research Abstract |
近年、「ハードな土木」に対し、土木政策や事業決定のプロセスなど「ソフトな土木」を解明することも土木史の重要な課題と考えられるようになった。本研究は、日本の高度経済成長の牽引役を果たしてきた高速道路に焦点をあて、欧米で普及しているオーラルヒストリーの手法を用いて、1)関係者がご存命のうちに、話を聞き、整理し、資料として後世に残すこと、2)あわせて土木史研究に適用できる方法論を確立することを目的としている。 平成15年度の成果は、次の通りである。本研究は、土木学会土木史研究委員会オーラルヒストリー研究小委員会がおこなった。 1)インタヴューの実施及び証言記録の作成と保管 土木官僚に対するオーラルヒストリーの既往研究には、伊藤隆・御厨貴らの研究があるが、法律・政治学からの視点である。これに対し本研究では、戦後を代表する道路技術者が、「土木技術者」としての視点から道路政策をどのようにとらえていたのか、を重視する。平成15年度は、戦後の道路行政の黎明期を代表するお二人にインタヴューを実施し、証言記録の作成と保管をおこなった。 (1)高橋国一郎氏(元建設省事務次官・元日本道路公団総裁)(平成14年度からの継続) (2)井上孝氏(元建設省事務次官・元参議院議員・元国土庁長官)(平成15年度新規) 2)方法論構築に向けての内容蓄積と検討 伊藤隆・御厨貴らの土木官僚に対するオーラルヒストリーでは、現地調査はおこなっていない。平成15年度はあらたな手法として現地調査を考え、東名高速道路(昭和44年前線開通)、第二東名高速道路(工事中)の現地調査・資料収集および現場ヒアリングをおこなった。その結果、それまでおこなってきたインタヴュー内容への理解を深めるとともに、調査後のインタヴューに活かすことができた。インタヴューを通じて得た手法は、平成17年度に、マニュアルとして集約する予定である。
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