2004 Fiscal Year Annual Research Report
高齢社会に向けての都市基盤整備におけるユニバーサルデザインの効果の実証研究
Project/Area Number |
14350280
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
磯部 友彦 中部大学, 工学部, 助教授 (40135330)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 哲男 東京都立大学, 大学院・都市科学研究科, 教授 (10094252)
佐藤 克志 日本女子大学, 家政学部, 助教授 (30162415)
園田 眞理子 明治大学, 理工学部, 助教授 (60298049)
吉田 浩 東北大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (60275823)
畑農 鋭矢 千葉大学, 教育学部・財務省・財務総合政策研究所, 助教授、特別研究官 (00303040)
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Keywords | 高齢社会 / 都市基盤整備 / ユニバーサルデザイン / バリアフリー / 効果計測 |
Research Abstract |
本年度の成果として、下記の事項が得られた。 (1)コンピュータ・シミュレーションの方法により、移動障壁の程度、集団に含まれている高齢者の割合の多寡別に移動時間を計測し、バリアーの移動時間増加に与える効果を測定した。その結果から、政策的にバリアフリー事業を推進するべき程度について、どのレベルまで行うと十分な効果が出るのかについて検討した。 (2)バリアフリー、ユニバーサルデザインなまちづくりのための条件を明らかにするために、インターネットを通じて一般市民の外出行動に関する実情を調査することである。外出目的・手段等はパーソントリップ調査に準じた調査を行った。 (3)鉄道駅内での昇降装置の設置が完了した駅(愛知県内の4駅)において、利用実態調査・利用者に対するアンケート調査を実施し、昇降装置の評価、現状を把握した。エレベーターの効果として、利用者そのものは少ないが高齢者や移動制約のある人など本当にバリアフリー整備を必要としている人が多く利用しており、バリアフリー効果は非常に高いこと、エスカレーターの効果は設置場所や昇降方向によって違いがあるが、一般の利用者には段差解消として効果は高いが、車椅子使用者や視覚障害者にとってのバリアフリー効果はあまり期待できないことなどがわかった。 (4)コミュニティバスを含む公共交通事業における行政評価の実態を全国的に調査・整理し、コミュニティバス事業の評価の方法を評価視点の相違から5つに分類した。さらに愛知県春日井市が事業主体のかすがいシティバス「はあとふるライナー:地域連絡線」を研究対象として、上述の評価方法から「効率化の側面からの評価」、「他の公共サービスの実績との比較による評価」、「市民満足度による評価」の3つの手法を用いて総合的な行政評価を試み、その結果、単一の指標のみを用いると間違った判断に陥る危険性を明らかにし、複数の指標の使用を提案した。
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Research Products
(6 results)