2003 Fiscal Year Annual Research Report
異なる気候下での都市エネルギー需要特性と再生可能エネルギーの導入に関する国際比較
Project/Area Number |
14350286
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
北田 敏廣 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (40093231)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡村 聖 名古屋産業大学, 環境情報ビジネス学部, 講師 (80314087)
倉田 学児 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (90283506)
松本 博 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (90125659)
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Keywords | 都市 / 未利用エネルギー / 太陽エネルギー / 地熱 / エネルギー供給システム / テッサロニキ / ジョホルバル / 都市熱環境 |
Research Abstract |
都市エネルギー供給システムの適正化の方法論とその評価は,脱化石燃料社会を目指す上で極めて重要な課題と考えられる。従来,地域暖房による熱エネルギー利用の効率化と熱源としての排熱利用の先進的な例として北欧の実例が紹介されているが,それら高緯度の都市と名古屋やテッサロニキのような中緯度の都市およびジョホールバルのような熱帯の都市について,気候特性,利用可能な未利用エネルギーの地域特性を考慮しての比較研究により当該システムの特性をLCA(二酸化炭素,エネルギー)的に把握する試みはなかった。本研究はこれらの実施を目的とした。平成15年度は、10月中旬にテッサロニキ(ギリシャ国)、フライブルク(ドイツ国)に関する現地調査を行い、アリストートル大学ムシオプロス教授研究室、フライブルク大学マイヤー教授研究室との共同により調査および情報交換を行った。また、平成15年9月および平成16年1月にジョホールバル(マレーシア国)において、マレーシア工科大学ホー準教授研究室と共同で現地調査を行った。現地調査によって、テッサロニキでは、地熱利用の冷暖房を行う公共建築、太陽熱利用の体育館、古タイヤ等のサーマルリサイクルを活用したセメント工場などのエネルギー技術に関する情報をフライブルクでは熱環境を表す指標PETの適用性について調べた。ジョホールバルでは、エネルギー需要の実態、農業バオマス量、土地利用分布の経年変化、平均気温の経年変化等を調査した。以上の結果、異なる気候下でのエネルギー需要・供給、未利用エネルギー賦存量の実態について都市間比較のためのデータを取得できた。また、都市エネルギー需要・供給構造を未利用エネルギー利用型にするための方策を評価できるシステムダイナミックスモデルを構築した。さらに、ジョホールバルについては、森林から農地や都市域への土地利用変換に伴う熱環境の変化を、1970年-2020年にわたって予測する方法を提示した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kitada, T., Regmi, R.P.: "Dynamics of air pollution transport in late wintertime over Kathmandu valley, Nepal : As revealed with numerical simulation"Journal of Applied Meteorology. Vol.42. 1770-1798 (2003)
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[Publications] Regmi, R.P., Kitada, T.: "Human-air pollution exposure map of the Kathmandu valley, Nepal : Assessment based on chemical transport simulation"Journal of Global Environment Engineering. Vol.9. 89-109 (2003)
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[Publications] Kitada, T., Kurata, G., Kobayashi, E., Ho, C.S: "Temperature rise over the city of Johor Bahru caused by extended urbanization : Numerical analysis for 1970, 2000, and 2020 by using MM5"Seminar Proceedings on the Planning of Urban Energy System. 33-47 (2003)
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[Publications] 北田敏廣, 小林栄次, 倉田学児, Ho, C.S: "Johor Bahruの都市化と気温上昇の関係-MM5を用いて-"土木学会第58回年次学術講演会講演概要集. 569-570 (2003)
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[Publications] 松本博, 加藤恵介: "エネルギー消費原単位を用いた住宅のエネルギー需要システムの開発に関する研究"空気調和・衛生工学会中部支部学術研究発表会論文集. 4号. 67-70 (2003)
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[Publications] Matsumoto, H., Kimura, R: "LCI Analysis and System Dynamics Model for Energy Demand/Supply System in Urban Area"Proc.of the International Workshop on Sustainable Building and Urban Design. 81-90 (2003)