2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14350308
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Research Institution | Building Research Institute |
Principal Investigator |
田村 昌仁 独立行政法人建築研究所, 国際地震工学センター, 上席研究員 (50179909)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楠 浩一 独立行政法人建築研究所, 構造研究グループ, 主任研究員 (00292748)
飯場 正紀 国土交通省, 国土政策技術総合研究所, 上席研究員 (40344006)
勅使川原 正臣 独立行政法人建築研究所, 構造研究グループ, 上席研究員 (50344007)
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Keywords | スウェーデン式サウンデング / 許容応力度 / 沈下計算 / 鉛直載荷試験 / 荷重沈下関係 / 一体解析 / 戸建住宅 / 対策地業 |
Research Abstract |
建築物の基礎の性能は、建築物の安全性や使用性に大きく係わっており、敷地の状況などを適切に考慮した調査と基礎の設計施工が必要である。本研究では、戸建住宅を対象とした基礎地盤の性能評価技術の開発や基礎の挙動を加味した基礎及び上部構造の性能評価技術の開発を行うものである。本年度は、戸建住宅を対象とした地盤調査法として多用されているスウェーデン式サウンデングを取り上げ、スクリューポイントが地盤中に回転貫入する際の貫入メカニズムや試験結果を実務に利用する際のポイントなどを現地試験などを踏まえて整理した。貫入メカニズムに関しては、形状の異なる数種類のスクリューポイントを製作し、スクリューポイントの基本的な捻りこみ機構を解明した。また、1000棟以上の戸建住宅を対象として、過去の沈下障害事例の分析を行い、基礎の沈下障害の特徴や基礎の障害と上部構造の障害(クロスのちぎれ、建具の開閉不良などの関連を分析した。 一般建築物の場合、基礎の耐震性の評価が重要になるが、耐震性の評価を行ううえで重要な基礎の荷重-変形関係に関連し、過去に実施された載荷試験の分析を行い、荷重-沈下関係の特徴などを整理した。また、あわせて、上部下部を一体で解析する場合の基本的な考え方を「一体解析の手引き(案)」の形でとりまとめ、基礎構造や杭体、地盤をモデル化する際の留意点や今後の検討課題などを整理した。この検討に際しては、実際の8階建て鉄筋コンクリート構造物と場所打ちコンクリート杭を用いて実用的な視点から検討を加えている。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 杉村義広, 田村昌仁, ほか3名: "大口径場所打ちコンクリート杭の鉛直載荷試験とシミュレーション解析"日本建築学会構造系論文集. 第560号. 115-123 (2002)
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[Publications] 田村昌仁, ほか4名: "戸建て住宅を対象としたスウェーデン式サウンデングによる地盤評価の考え方"土と基礎. 11月号. 15-17 (2002)
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[Publications] 田村昌仁, ほか5名: "スウェーデン式サウンディングにおけるスクリューポイントの回転貫入と自沈"日本建築学会シンポジウム 建築基礎の設計施工に関する研究資料. 31-34 (2002)
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[Publications] 藤井衛, 田村昌仁, 伊集院博: "小規模建築物の地盤を対象としたスウェーデン式サウンディング試験方法の評価と問題点"日本建築学会構造系論文集. 第557号. 121-128 (2002)
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[Publications] 田村昌仁, 藤井衛, 伊奈潔: "近接掘削工事に起因する戸建て住宅の基礎の障害について"日本建築学会構造系論文集. 第556号. 85-91 (2002)
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[Publications] 田村昌仁, 飯場正紀, 勅使川原正臣: "杭基礎構造の耐震設計手法に関する研究(その7-その11)"日本建築学会大会学術梗概集. 573-582 (2002)
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[Publications] 藤井衛, 田村昌仁, 若命善雄, 伊集院博: "ザ.ソイルII、住宅基礎の性能評価"(株)建築技術. 190 (2002)