2002 Fiscal Year Annual Research Report
建築環境教育のための教具と学習プログラムの開発研究
Project/Area Number |
14350317
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Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
宿谷 昌則 武蔵工業大学, 環境情報学部, 教授 (20179021)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西川 竜二 秋田大学, 教育文化学部, 講師 (00307703)
高橋 達 福岡工業大学, 社会環境学部, 講師 (50341475)
菅原 正則 宮城教育大学, 教育学部, 助教授 (60300513)
斉藤 雅也 札幌市立高等専門学校, インダストリアルデザイン学科, 講師 (20342446)
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Keywords | 住環境教育 / 教具 / 学習プログラム / 自然エネルギー / 光環境 / 熱環境 / 体験型学習(ワークショップ) / 脳 |
Research Abstract |
●光環境をテーマにしたプログラムの開発と試行を行なった。ワークショップ体験を通して参加者の「光環境」に対する無意識が意識化されることが確認できた。ヒトの意識・行動の中枢である脳の働きと照らし合わせて考察した結果、脳にとって「快」になるような強い記憶をもたらすプログラムが有効なことがわかった。 ●既往の住教育に関する文献調査を行い、それを踏まえて熱環境理解のための住居模型を用いたコンテスト方式によるワークショップを小学5年〜中学生を対象に構想・実施した結果、暖かい家作りについての意識変化が参加者の中に見られた。 ●大学生を対象にダンボールハウスを自作・居住する実験を試行した結果、構造体の製作は、木材ではなく足場用の鉄パイプのモジュールを用いれば、短時間で行なうことができ、室内熱環境への工夫と気づきが行われる機会が増えることを確認した。 ●中学校1クラスを対象に昼光を活用して無駄な電灯を点灯しない照明の仕方を、学校生活を通じて体験的に身につけられる学習プログラムを構想・試行した。その結果、活動は約9割の生徒に肯定的に受け入れられ、内容的にも光環境への意識を高める効果があること、学習プログラム試行期間中に昭明用電力が適切に削減されていたこと等が確認された。 ●室内での光や熱の振る舞いに影響が大きい窓に着目して、窓の形態の違いが室内での光環境や家具配置にどのような影響があるかを被験者実験によって明らかにした。その結果、想定した4つの窓形態ごとに室内の光環境は大きく異なり、光環境の違いがそれぞれの家具の配置を決定することがわかった。参加した被験者にとって被験者実験は、窓形態と形成される光環境の関係を理解する機会となった。
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Research Products
(2 results)