2002 Fiscal Year Annual Research Report
炭化ケイ素のECRプラズマ酸化によるシリコンナノ粒子分散薄膜の作製とEL特性
Project/Area Number |
14350346
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
後藤 孝 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (60125549)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 禎一 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (10333882)
明石 孝也 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (20312647)
増本 博 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (50209459)
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Keywords | 炭化ケイ素 / 電子サイクロトロン共鳴 / ECRプラズマ酸化 / 窒素-酸素雰囲気 / Si面-C面 / 屈折率 / 低温酸化 / 酸素分圧 |
Research Abstract |
本年度は,イオン化率およびプラズマ密度が高いECRプラズマを用いて,従来行われている熱酸化法ではほとんど酸化が進行しないT<1000Kにおいて,N_2-O_2雰囲気(Po_2=1.5×10^<-2>〜5.0×10^<-2>Pa)およびAr-O_2雰囲気(PO_2=1.5×10^<-4>Pa)中でCVD-SiCの酸化を行い,SiC上に酸化膜の作製を試み,酸化におよぼす酸素分圧の影響,反応温度の影響について考察した.またSiCの結晶面において,(-1-1-1)C面の酸化速度の方が,(111)Si面の酸化速度より速いことは熱酸化において知られていることから,SiCの低温酸化におよぼす結晶面の影響についても調査した. N_2-O_2雰囲気では,反応温度が高い時には,高O_2分圧でのみ酸化膜が生成した.反応温度の減少とともにより低O_2分圧でも酸化膜が生成する傾向が見られた.酸化速度は結晶面により異なり,C面の方がSi面より大きくなった.C面において,T<773Kでは酸素分圧の減少とともに酸化膜厚は増加し,極大になった後,急激に膜厚が減少するという特異な傾向を示した.T>773Kでは酸素分圧の減少とともに膜厚は減少した.また酸化速度は低温になるほど増大する傾向が見られた.得られた酸化膜は,XPSおよびTEMよりアモルファスSiO_2であった. 本実験において,反応温度T=573K,t=7.2ksにおけるN_2-O_2雰囲気ECR酸化の結果は,熱酸化やマイクロ波プラズマ酸化にくらべ低温・短時間で高速に酸化膜を作製することができることが明らかとなった. Ar-O_2雰囲気では、Po_2=1.5×10^<-4>Pa、基板温度T=573Kの時、Siナノ粒子が分散したSiO_2薄膜が得られた。この膜のPL特性を評価した結果、550nm、630nm波長域にピークが観察された。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] T.Goto, H.Homma, T.Hirai: "Effect of oxygen partial pressure on the high-temperature oxidation of CVD SiC"Corrosion Science. 44・202. 359-370 (2002)
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[Publications] T.Goto, H.Masumoto, M.Niizuma: "Low temperature oxidation of CVD SiC by electron cyclotron resonance plasma"Mater. Chem. Phys.. 75. 235-240 (2002)
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[Publications] T.Goto, H.Homma: "High-temperature active/passive oxidation and bubble formation of CVD SiC in O_2 and CO_2 atmospheres"J. Euro. Ceram. Soc.. 22. 2749-2756 (2002)
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[Publications] T.Goto: "High-temperature oxidation behavior of chemical vapor deosited silicon carbide"J. Ceram. Soc. Jpn.. 110・10. 884-889 (2002)