2004 Fiscal Year Annual Research Report
高分子・ゴム材料の構造非線形性:非線形プローブ・微分動的弾性率による評価と予測
Project/Area Number |
14350359
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
五十野 善信 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (30135321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 勉 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (20216732)
河原 成元 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (00242248)
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Keywords | 高分子材料 / ゴム材料 / 構造非線形性 / 非線形 / プローブ / 網目構造 / 動的弾性率 / フィラー |
Research Abstract |
改良した動的粘弾性測定装置を用い、次のような点を明らかにした。 1)高分子濃厚系の非線形粘弾性発現機構の解明 長いひも状分子が密に入り組んだ高分子濃厚系ではトポロジー的相互作用によるからみ合い網目が形成される。高分子材料の比強度が高いのはからみ合い網目の存在による。改良レオメーターを用い、高分子濃厚系の非線形粘弾性発現機構が変形により伸長された高分子鎖の収縮にともなう平衡化過程でからみ合い密度の低下によることを実験的に実証した。 2)強相関ナノフィラー有機複合材料の非線形粘弾性発現機構の解明 強相関ナノフィラー有機複合材料の高強度および非線形粘弾性はフィラー・フィラー問相互作用に基づくフィラー網目ならびに大変形によるフィラー網目の崩壊によるものとの推論の上で、改良レオメーターを用いたフィラー有機複合架橋材料の大圧縮・変形回復実験を行い、上記推論が正しいことを実証した。これにより、ナノフィラー有機複合材料の新しい設計指標が得られた。 3)強相関ナノフィラー有機複合材料中のフィラー拘束相の弾性率評価 超音波伝播速度解析により、強相関ナノフィラー有機複合材料の補強に役立つフィラー周囲の拘束相の弾性率を評価する方法を開発した。これにより、高補強性フィラーの新たな設計指針が得られた。 以上の結果より、高分子・ゴム材料の構造非線形性発現機構を解明するとともに、材料設計・予測・品質管理に役立つ、新しい非線形プローブを開発した。
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Research Products
(6 results)