2002 Fiscal Year Annual Research Report
エレクトロニクス素子接合部のナノキャラクタリゼーションと実装部信頼性評価への適用
Project/Area Number |
14350386
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小林 紘二郎 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70026277)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上西 啓介 大阪大学, 大学院・工学研究科, 講師 (80223478)
廣瀬 明夫 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70144433)
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Keywords | 鉛フリーはんだ / エレクトロニクス実装部 / 界面反応 / 接合強度 / ナノスケールキャラクタリゼーション / QFP / BGA / CSP |
Research Abstract |
本研究では高密度エレクトロニクス実装部の高信頼化のために、接合界面構造のナノスケールキャラクタリゼーションとその実装部信頼性評価への適用を目指して、パッケージとしてQFP、BGAおよびCSPを対象として、Sn-Ag, Sn-Ag-CuおよびSn-Zn-Biはんだを用い電極表面処理を変化させてリフロー実装を行い試験片を作製した。そして、これらの実装試験片に対して高温保持および温度サイクル試験を行い,組織解析と接合強度評価を行なった。今年度に得られた成果の概要を以下に示す。 1.エレクトロニクス素子接合部のミクロン〜ナノスケールキャラクタリゼーション手法の確立 接合部の結晶構造、結晶配向性、相構成および組成分布などをミクロン〜ナノのスケールレベルで適切に解析するための、TEM、SEM、EPMA、EDX,マイクロオージェ分光を用いた組織解析手法を確立した。 2.ナノ/ミクロ接合部組織解析 上記手法による組織解析の結果、Sn-AgはんだとNi-P/AuめっきCu基板界面で界面構造を解明し、Cu添加によるPリッチ層形成の抑制効果を明らかにした。また、Sn-Zn-BiはんだとCu電極界面でのCu-Zn系化合物の構造と高温放置に伴うCu-Sn化合物の形成挙動を明らかにした。 3.実装部の強度評価 初期及び信頼性試験後のQFP、BGA、CSP実装部について、リードプル試験、ボール接合強度試験を実施し、破壊形態の観察に基づき、接合部組織が継手の破壊におよぼす影響について検討を行ない、Sn-Agはんだを用いたBGA接合部におけるPリッチ層形成に伴う強度低下、Sn-Zn-Biはんだを用いたQFP、CSP実装部におけるCu-Sn化合物の形成に伴う強度低下機構を明らかにした。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Keisuke Uenishi: "Melting and Joining Behavior of Sn/Ag and Sn-Ag/Sn-Bi Plating on Cu Core Ball"Materials Transactions. 43・8. 1833-1839 (2002)
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[Publications] Masataka Nishiura: "Mechanical Strength and Microstructure of BGA joints using Lead Free Solders"Materials Transactions. 43・8. 1802-1807 (2002)
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[Publications] 今村武史: "鉛フリーはんだを用いたQFP接合部の強度と組織"エレクトロニクス実装学会誌. 5・4. 372-378 (2002)
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[Publications] 廣瀬明夫: "鉛フリーはんだと銅電極の界面反応がQFPの接合強度に及ぼす影響"銅及び銅合金技術研究会誌. 41・1. 293-298 (2002)
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[Publications] 上西啓介: "Cuを含有するはんだとAu/NiめっきCuパッドとの界面反応"銅及び銅合金技術研究会誌. 41・1. 305-309 (2002)