2002 Fiscal Year Annual Research Report
非平衡組織を利用した過冷却液体の製造とセラミックス溶融加工への応用
Project/Area Number |
14350400
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大中 逸雄 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00029092)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 明 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10335375)
安田 秀幸 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60239762)
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Keywords | セラミックス / 溶融加工 / 共晶反応 / 精密成形 / 微細組織 |
Research Abstract |
(1)準安定共晶組織を有した初期材料の作製法の確立 セラミックスの凝固・鋳造プロセスに関する実験ではAl_2O_3-YAP共晶組織を有した初期材料が必要である。そこで、準安定共晶組織が形成される冷却条件を調べた。さらに、ZrO_2を添加した3元系についても冷却条件を調べた。その結果、50K/s程度の冷却速度で非常に微細な準安定共晶組織が形成されることが明らかになった。 (2)過冷却液体の形成条件 過冷却液体が保持できるための条件は鋳造プロセスで使用するるつぼの材質や溶解量の影響を明らかにすることが求められる。Al_2O_3-YAP準安定共晶組織の加熱による過冷却液体の形成では、数mm^3以上の試料をMoるつぼ中で溶解した場合には、準安定共晶組織の溶解と安定共晶への凝固が例外なく同時に起こることが明らかになった。また、ZrO_2を添加した三元系においても同様の傾向が観察された。 (3)Shape Castingの検討 過冷却液体を形成し、パンチによる加圧により鋳型内への注入を行い、複雑形状の成形体の作製を試みた。通常の粉末焼結に比べて、本研究で開発した溶融加工法は非常に低い加圧力で成形が可能であることが明らかになった。さらに、数百ミクロン程度の成形体の作製が可能であることも明らかになった。
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Research Products
(1 results)