2004 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ単位操作の設計理論の確立と高効率ディバイス開発
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14350409
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
長谷部 伸治 京都大学, 工学研究科, 教授 (60144333)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前 一廣 京都大学, 工学研究科, 教授 (70192325)
大嶋 正裕 京都大学, 工学研究科, 教授 (60185254)
加納 学 京都大学, 工学研究科, 助教授 (30263114)
木原 伸一 京都大学, 工学研究科, 講師 (30284524)
牧 泰輔 京都大学, 工学研究科, 助手 (10293987)
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Keywords | マイクロリアクター / 最適設計 / 流動シミュレーション / 炭素系触媒 / メタノール改質 / ポリマーチップ / 射出成形 / 滞留時間分布 |
Research Abstract |
1)滞留時間分布を表現可能なマイクロ装置モデルとマイクロディバイス作成法の開発 本補助金で導入した電気伝導度検出器を用いて、様々な形状のマイクロ流路に対して滞留時間計測実験を行い、シミュレーション結果と比較することにより、モデルの詳細度と精度の関係を明確にした。その結果をもとに、流量と望ましい滞留時間分布が与えられたとき、その条件を満たす装置サイズと形状を求める手法を開発した。 また、CO2による転写性の向上を考慮した樹脂性マイクロチャンネルデバイスの作製法については、超臨界CO2を利用してプラスチック表面を可塑化することにより、従来困難であったカーボンナノチューブの表面収着を行い、プラスチック表面に伝導性を付与する方法を見出した。また、ナノサイズの表面凹凸のある金型に、CO2を含浸させたPMMA樹脂を導入し圧縮成形することにより、CO2の可塑化効果により、数十ナノメールの凹凸の樹脂への転写が可能となった。 2)各種触媒エレメントの開発とマイクロ反応器への設置方法の検討 メタノールの水蒸気改質による水素製造に関する種々の検討を実施し、以下の成果を得た。 ・Cu/Zn担持炭素膜触媒をプレート状に設置したマイクロリアクターでメタノールを水蒸気改質し、メタンの生成反応を完全に抑制し、COの生成も1%以下という結果を得た。これによって、CO変成器不要、PSA不要という画期的なシステムが構築可能であることが示唆された。 ・燃料電池で最も問題となるCOを除去するマイクロデバイスを試作し、薄膜状のNi担持アルミナ触媒を用いたマイクロリアクターと粒状触媒を詰めた充填型反応器を組み合わせることで、水素を燃焼させることなくCO濃度を10ppm以下まで低減できることを見出した。 以上、提案した新触媒とマイクロリアクターにより、これまでにない反応制御ができることが明らかになった。
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Research Products
(6 results)