2004 Fiscal Year Annual Research Report
植物におけるRNAiの機構解明と遺伝子制御への応用
Project/Area Number |
14350435
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
福崎 英一郎 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40273594)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤山 和仁 大阪大学, 生物工学国際交流センター, 助教授 (70209112)
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Keywords | RNAi / dsRNA / siRNA / シロイヌナズナ / PAT1 / sdh2 / トレニア / アントシアニン |
Research Abstract |
1)一過性RNAi誘導システムの効率向上 本研究ではすでに,in vitroで調製したdsRNAをシロイヌナズナのプロトプラストにポリエチレングリコール(PEG)を用いて導入することで,外来遺伝子(GFPおよびルシフェラーゼ)および,内在性遺伝子(PAT1,sdh2-1,sdh2-1等)に対するRNAiを誘導可能なことを明らかとしている.しかしながら,形質転換効率が100%ではないために,未形質転換細胞がバックグラウンドとなり,特定遺伝子のサイレンシングに伴う機能喪失観測時のS/N比を低下させる一因となっている.そこで,形質転換細胞を濃縮するための検討を実施した.具体的には,CD4抗原遺伝子をマーカーとしてco-transfectionにより導入し,CD4抗原提示細胞を抗CD4抗体により捕捉濃縮する方法と,GFP遺伝子をマーカーとし,未形質転換細胞を顕微鏡下でレーザ加工により直接破壊し,残存細胞を回収する方法の2法を検討している. 2)一過性RNAi誘導システムの実用植物への応用 我々は当該システムを用いて,ベンジルイソキノリン系アルカロイドの一種であるベルベリンの生合成に関与する遺伝子の同定を,オウレンの培養細胞を用いて試みている.dsRNAの直接導入と超遠心による脱液胞化操作を組み合わせることで,ベルベリン生合成の最終段階で働くtetrahydroprotoberberine oxidase(THBO)をコードしていると推測される遺伝子の発現抑制によるベルベリンの消失を観測している.
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Research Products
(5 results)