2002 Fiscal Year Annual Research Report
微量元素のスペシエーションのための高性能複合型分析装置の開発
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14350441
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
角田 欣一 群馬大学, 工学部, 教授 (30175468)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅村 友也 群馬大学, 工学部, 助手 (10312901)
小竹 玉緒 群馬大学, 工学部, 講師 (10301128)
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Keywords | ICP質量分析法 / エレクトロスプレー質量分析法 / キャピラリー電気泳動法 / マイクロHPLC / モノリスカラム |
Research Abstract |
本申請の研究目的は、CEおよびμHPLCとICP-MSあるいはESI-MSとの高性能複合分析装置の試作である。本年度は、特に高性能μHPLCシステムの確立を目指し検討を行い、以下のような結果を得た。 1)内径0.25mmの中空キャピラリー管に粒径5μmの充填剤を詰めたキャピラリーカラムを作製し、従来の数100分の1のスケールでの分離が達成できた。 2)1)の充填型カラムでは、微粒子の充填には高度に熟練した技術を必要とし、また、作製できるカラムの内径にも限界がある。そこで、さらに微小口径のカラムを作製していくために、カラム管と充填剤が連結した一体型カラム(モノリスカラム)の作製の開発を試みた。特に、固定相に利用できるモノマーの種類の豊富さから多様な分離選択性の創出も容易になると考えられる有機ポリマー系のモノリスカラムの作製を試みた。すなわち、まず、内径0.25mmの溶融シリカキャピラリーの内壁に分離媒体(有機ポリマー)を化学的に結合させるため、3-methacryloxypropyltrimethoxysilaneで処理した。ポリマーを構成する主鎖としてメタクリル酸グリシジル(GMA)およびメタクリル酸ブチル(BMA)を用いた。架橋剤にはジメタクリル酸エチレングリコール(EDMA)を使用した。これらのモノマーを含む反応溶液を内壁面を処理したキャピラリー管に満たし重合反応を行った。その結果、逆相カラムとして機能するGMA/BMA系モノリスカラム、さらにGMA/BMA系ポリマーにスルホン基を導入したカラムが作製でき、それぞれ芳香族化合物および陽イオンの分離に応用したところ、通常の分離カラムとほぼ同等の分離性能が得られた。 来年度以降、今年度開発したμHPLCやCEを利用した複合装置の開発を行う予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T.Umemura, Y.Kasuya, T.Odake, K.Tsunoda: "Sensitive Measurement of Methylene Blue Active Substances by Attenuated Total Reflection Spectrometry with a Trimethylsilane-Modified Glass Slab Optical Waveguide"Analyst. 127. 149-152 (2002)
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[Publications] K.Matsumoto, Y.Tsukahara, T.Umemura, K.Tsunoda, H.Kume, S.Kawasaki, J.Tadano, T.Matsuya: "Highly Sensitive Time-Resolved Fluorometric Determination of Estrogens by High-Performance Liquid Chromatography Using a b-Diketonate Europium Chelate"J. Chromatogr., B. 773(2). 135-142 (2002)
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[Publications] 山崎綾子, 石橋耀一, 楊 利民, 相羽陽子, 角田欣一: "環境基準の定められた有機溶媒を用いない鉄鋼中ホウ素の抽出/吸光光度法の開発"分析化学. 51(9). 841-844 (2002)