2002 Fiscal Year Annual Research Report
DNAを鋳型とした半導体ナノ微粒子の自己組織化によるナノデバイスの作製
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14350480
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
居城 邦治 北海道大学, 電子科学研究所, 助教授 (90221762)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 賢 北海道大学, 電子科学研究所, 助手 (00322850)
下村 政嗣 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (10136525)
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Keywords | DNA / 単一分子 / 単分子膜 / 分子認識 / ナノ粒子 / ナノ半導体 / 核酸塩基 / ナノ配列 |
Research Abstract |
電子部品のダウンサイジングや高密度メモリーの作製のために、電極の極微細加工技術の開発が急務となっている。これまで微細電極は光リソグラフィーにより作られてきたが限界に近づきつつある。従来のトップダウン方式にかわり、本申請では二重らせんDNAに見られる相補的塩基対形成による分子認識を利用して、自己組織化により半導体微粒子を配向・配列させる手法の実証及び確立を目指す。具体的には、1本鎖もしくは二重らせんDNAを固体基板に伸張固定化し、無電解メッキもしくは核酸塩基を修飾した半導体ナノ微粒子の固定化により極細線電極およびナノPN接合を作製し、ナノデバイスの開発を目的とする。 上記の目的に従って、本年度は下記のことを行った。 1 単一DNA分子の伸張固定化の最適化 DNA水溶液上にカチオン性脂質単分子膜を形成し、気水界面で作製したDNA-脂質複合体膜をフィルムバランスを用いてガラス基板に移し取り、蛍光顕微鏡にてDNA分子の形状を観察する。DNAの伸張が最適になる、累積表面圧、累積速度、DNA水溶液濃度、などの累積条件を検討した。その結果、高い再現性でDNA分子を伸長できるようになった。 2 DNA分子上への金粒子の析出 固体基板に固定化したDNA分子を無電解メッキ溶液に浸し、DNA分子上に金粒子を析出させた。原子間力顕微鏡により観察したところ細線構造が形成されたことを確認した。細線の幅が最小になるよう無電解メッキの実験条件を検討したが、最適化には至らなかった。 3 ナノPN接合の作製のためのナノ微粒子の合成 伸長したDNA分子上に微粒子を並べるために核酸ポリマーから成る微粒子を合成した。核酸ポリマーとカチオン性界面活性剤からなるポリイオンコンプレックスを改良した再沈殿法により微粒子化した。その結果、分散度の低い直径は64ナノメートルの微粒子を得ることに成功した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] K.Ijiro: "Base -pair mapping by chemical force microscopy on nucleobase self-assembled monolayers"Colloids and Surfaces. 198-200. 677-682 (2002)
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[Publications] 居城 邦治: "DNA1分子の塩基配列を解析する"化学と教育. 50・7. 507-509 (2002)