2003 Fiscal Year Annual Research Report
ジベレリン生合成系酵素遺伝子を利用した樹木の成長制御に関する研究
Project/Area Number |
14360092
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Research Institution | Forestry and Forest Products Research Institute |
Principal Investigator |
篠原 健司 独立行政法人森林総合研究所, 生物工学研究領域, 領域長 (50154224)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
毛利 武 独立行政法人森林総合研究所, 生物工学研究領域・形質転換研究室, 主任研究官 (40353883)
伊ヶ崎 知弘 独立行政法人森林総合研究所, 生物工学研究領域・樹木分子生物研究室, 研究員 (10353567)
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Keywords | ジベレリン / 成長制御 / ポプラ / 遺伝子組換え |
Research Abstract |
セイヨウハコヤナギ(Populus nigra)及びギンドロ(P.alba)の2種類のポプラから、二オキソグルタル酸依存型モノオキシゲナーゼファミリーに属するジベレリン生合成系酵素遺伝子、ジベレリン20酸化酵素、ジベレリン3β水酸化酵素及びジベレリン2β水酸化酵素の候補遺伝子の単離に成功した。特に、セイヨウハコヤナギから単離した1種類のジベレリン20酸化酵素、1種類のジベレリン3β水酸化酵素及び4種類のジベレリン2β水酸化酵素について配列を決定した。 また、ジベレリン20酸化酵素、ジベレリンシグナルを伝達する3量体Gタンパク質αサブユニットをコードする遺伝子(RGA)及びそれに恒常的活性型変異を導入した変異RGAのいずれかを過剰発現するセイヨウハコヤナギの組換え体の作出に成功した。これらの組換え遺伝子はカリフラワーモザイクウイルス35Sプロモーター下流にタバコモザイクウイルス183kDタンパク質の5'側非翻訳領域(Ω配列)を連結した強力なプロモーターにより制御されている。 一方、選抜マーカー遺伝子にハイグロマイシンホスフォトランスフェラーゼ(hpt)遺伝子を用い、選抜薬剤としてハイグロマイシンを使用した効率の良いセイヨウハコヤナギ組換え実験系を確立した。この系では、エスケープ個体やキメラ個体は全く出現せず、組換えカルスの出現頻度はビアラフォス選抜に比べ10倍以上だった。これにより、遺伝子機能解析に用いるセイヨウハコヤナギ組換え体を容易に作出できると期待できる。
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Research Products
(1 results)