2002 Fiscal Year Annual Research Report
染色体のマクロ制御と脳腸相互作用による巨大成長を示すGH遺伝子組み換えサケの研究
Project/Area Number |
14360104
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
森 司 日本大学, 生物資源科学部, 講師 (60241379)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
海谷 啓之 国立循環器病センター, 研究所, 研究員 (40300975)
名古屋 博之 独立行政法人, 水産総合研究センター・養殖研究所・遺伝育種, 主任研究員
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Keywords | Ghrelin遺伝子 / GHトランスジェニックアマゴF1 / ニジマスGHS-R遺伝子 / Ghrelin遺伝子組み換えニジマス |
Research Abstract |
(1)Ghrelin遺伝子ベクターの構築と遣伝子組み換えサケの作成 ニジマスGhrelin遺伝子のゲノム(コザック配列からターミネーター配列)をPCRで増幅しBamH1とSal1サイト5'端と3'端に接続しサケ、メタロチオネインプロモーター(MT)に接続してGhrelinベクターを開発した。 このベクターをニジマスの受精卵にマイクロインジェクションしGhrelin遺伝子を組み替えたニジマスの作成を試みた。その結果、不思議なことにGhrelin遺伝子を導入した卵のほとんど(98%)は発生の初期で死滅した。しかし、同じMTプロモーターに接続した成長ホルモン遺伝子を導入した卵では30%以上が初期発生をクリアーした。このことから、Ghrelin遺伝子が多量発現を起こすことにより個体に何か致命的な影響を与えることが分かった。そのため、次にプロモーター活性が低いヒストン3(H3)プロモーターとGhrelin遺伝子を接続して遺伝子組み換えサケの構築を試みる。 (2)GHトランスジェニックアマゴF1の作成とその兄弟ラインの構築 GHトランスジェニックアマゴF0とWild typeを掛け合わせてF1を作成するが、この時ひと腹ずつ分けて受精卵を飼育し兄弟関係が明確になるようにした.そして血液,又は鰭から遺伝子を抽出して遺伝子組み換え体と遺伝子非組換え体をPCRで判別する事によりGH遺伝子組み換え体とその兄弟を得ることが出来た. (3)ニジマスGHS-R遺伝子のクローニングと遺伝子解析 ヒトGHS-Rのアミノ酸配列や遺伝子の配列を基に幾つかのプライマーを合成し,ニジマスの脳下垂体から抽出したRNAを鋳型にRT-PCRを行いGHS-R遺伝子のフラグメントを得た.このフラグメントをプローブとして脳下垂体から抽出したRNAを用いてcDNAライブラリーを作成しスクリーニングを行った.現在,その遺伝子のシークエンスを行っている最中である,
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