2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14360113
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
片岡 千賀之 長崎大学, 水産学部, 教授 (00112433)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ろ 小波 東京海洋大学, 海洋科学部, 助教授 (50247970)
濱田 英嗣 下関市立大学, 経済学部, 教授 (80172972)
山尾 政博 広島大学, 生物生産学部, 教授 (70201829)
常 清秀 三重大学, 生物資源学部, 助手 (70335149)
佐久間 美明 鹿児島大学, 水産学部, 助教授 (30242936)
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Keywords | 新漁業秩序 / 漁業管理 / 200カイリ体制 / 漁獲可能量制度 |
Research Abstract |
日本、中国、韓国の漁業関係と200カイリ水域内での漁業管理について研究を進めている。 (1)中国の200カイリ体制と漁業管理の内容を明らかにした。中国は漁業協定において入り会い水域の拡大と相互入漁の実績確保を主張した。相互入漁は等量主義に基づいて中国への漁獲割当量が削減される形で進行している。漁業管理では、夏季休漁、減船事業に着手しているが、漁獲可能量制度はまだ採用していない。 (2)韓国の200カイリ体制と沖合漁業の管理政策を明らかにした。韓国は漁業協定において、漁業の力関係によって中国に対してと日本に対してと対応を異にした。漁業管理としては減船事業と漁獲可能量制度を推進している。減船事業は本格的、計画的に推進されているが、漁獲可能量制度は試行的である。2005年には漁業秩序と漁業管理が一段と進展する。 (3)日本の漁獲可能量制度のうちズワイガニについて韓国との漁獲競合の実態、漁獲可能量の地域別漁業種類別配分の方法、管理実態を明らかにした。韓国のズワイガニ漁場は日本の管理対象外であり、変則的な新漁業秩序が内包する問題点となっている。 (4)日本、韓国、中国相互の水産物貿易は、従来は日本の一方的な輸入であったが、日本から韓国への輸出が急拡大し、中国輸出の可能性もでてきた。ただし、今のところ、漁場再編との直接的な関連性は薄い。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 片岡千賀之: "中国における新漁業秩序の形成と漁業管理"長崎大学水産学部研究報告. 85. 57-66 (2004)
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[Publications] 片岡千賀之, 西田明梨, 金大永: "韓国近海漁業における新漁業秩序の形成と漁業管理"長崎大学水産学部研究報告. 85. 67-80 (2004)
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[Publications] 加藤辰夫: "日本海におけるズワイガニのTAC及び地域間調整"北日本漁業. 32. (2004)
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[Publications] 山尾政博: "望ましい貿易ルールとは"アクアネット. 6・12. 38-42 (2003)
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[Publications] 山尾政博: "責任ある漁業と沿岸水産資源管理"国際漁業研究. 8. (2004)