2005 Fiscal Year Annual Research Report
システムに対する数値的線形安定性解析法の構築とパイプライン水撃解析の誤差評価
Project/Area Number |
14360140
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Research Institution | THE UNIVERSITY OF TOKYO |
Principal Investigator |
島田 正志 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (10272436)
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Keywords | パイプライン / ネットワーク / 水撃解析 / 特性直線法 / 数値解析 / 時間補間誤差 / 離散化誤差 |
Research Abstract |
厳密な弾性体モデルによる大規模パイプラインの定常流及び非定常流の精度保証つき統一的解析法を目標に,時間補間を用いた特性差分法の誤差を厳密に評価しうる1つの方法を確立し,近似的ではあるが実務的な誤差評価法のBench Markとしたい。そのために,第1に、時間補間・特性差分法の誤差解析の方法論を明らかにし,特に,過渡現象の誤差解析としての有限領域に対する線形安定性解析の意義を明らかにする。第2に,境界条件下での安定性解析を用いて,自由振動に対する(1)補間誤差,(2)摩擦抵抗の離散化誤差,(3)補間誤差と摩擦抵抗の離散化誤差の両誤差,に対する具体的な評価法の開発を順次行う。これまで,補間誤差に関する理論の導出と数値解による検証,単一管路に対する離散化誤差の理論解析とその数値解析による検証,無補間で離散化誤差のみを対象とした理論的方法をネットワークシステムに拡張,検証を行った。今年度は、水撃解析・時間補間・特性直線法をネットワークシステムに適用して,補間誤差・離散化誤差を同時に有する場合,自由振動を対象とする境界条件を与え,誤差の理論解析を行った。単一管路システムに対して,波動特性(角振動数,位相速度)、差分格子の大きさ,2次精度離散近似法に関連して,誤差を理論的に記述する複素増幅因子に関する特性多項式を導く方法を開発した。昨年度までの成果を用いて、この方法をネットワークに拡張でき,システムでの誤差を規定する特性多項式が導ける。この解(複素増幅因子)から時間補間と離散化による誤差を予測できる。誤差の量的側面では、時間補間誤差が、質的側面では、離散化誤差が重要であることが明らかになった。
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Research Products
(1 results)