2002 Fiscal Year Annual Research Report
体細胞クローン技術を利用した筋肉内脂肪蓄積原因遺伝子の解析
Project/Area Number |
14360166
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐々木 義之 京都大学, 農学研究科, 教授 (10041013)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 幸雄 京都大学, 農学研究科, 助手 (10252496)
山田 宜永 京都大学, 農学研究科, 助教授 (40253207)
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Keywords | ディファレンシャルディスプレイ / 体細胞クローン牛 / 筋肉内脂肪蓄積 / 定量化 / PCR / 原因遺伝子 / 候補遺伝子 |
Research Abstract |
・遺伝子発現量の多サンプル間での比較に有用なディファレンシャルディスプレイ(DD)法の確立 最初に、DD法で得られたPCR産物の鎖長と遺伝子発現量に相当するその産物の生成量についての電気泳動像の画像解析による数値化法を検討した。その結果、鎖長については、PCR産物の移動度とゲル両端と中央の3つのレーンで泳動した分子量マーカーの移動度を用いて計算する方法が、生成量については、PCR産物のバンドにおけるシグナル強度の測定値をそのまま利用する方法が、数値化法として適用されうると判明した。さらに、1つのサンプルについて、2枚のゲルを用いて1つのゲル内では中央部と端部の2レーンで泳動しquadruplicateで解析するDD法が、複雑系を材料とした多サンプル間での遺伝子発現の比較に有効であることを明らかにした。 ・脂肪交雑の遺伝的能力が異なるウシ最長筋において経時的発現パターンに差を持つ候補バンドの選出システムの確立 遺伝的に脂肪交雑能力の高いことが明らかな黒毛和種雄牛糸福号の体細胞クローン牛(B)2頭および低いことが明らかなホルスタイン種牛(H)2頭の8、10、12、14ヶ月齢における最長筋をバイオプシーにより採取した。その最長筋から調製されたRNAを上記のDD法で解析し、得られたバンドの鎖長および生成量のデータのゲル間、個体間、品種間および月齢間での差を検討した。その結果、B2頭とH1頭の鎖長データによりバンドを特定し、そのバンドの生成量について回帰分析を行い、品種間で異なる経時的発現パターンを示す準候補バンドの選択法を確立した。さらに、その後、Hの残りの1頭の生成量のデータを取り込んだ分散分析を行うことで、準候補から品種間で差を持つあるいは品種と月齢との間に相互作用のあるバンドを絞り込むという候補バンドの選出システムを確立した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Nagata, Y.: "Differential display method used for the comparison of mRNA expression level among many samples"J.Anim.Genet.. 30. 3-10 (2002)
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[Publications] Taniguchi, Y.: "Genomic structure and promoter analysis of the bovine leptin gene"IUBMB Life. 53. 131-135 (2002)
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[Publications] Yamada, T.: "Genetic dissection of non-insulin-dependent diabetes mellitus in the OLETF rat"Reproductive Biotechnology. (in press).
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[Publications] Kose, H.: "Examination of OLETF-derived non-insulin-dependent diabetes mellitus QTL by construction of a series of congenic rats"Mamm. Genome. 13. 558-562 (2002)
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[Publications] Muramatsu, Y.: "Chromosomal assignments of expressed sequence tags for ACTG1, AHSG, COL1A1, GNAS1, and RPLP1 expressed abundantly in the bovine fetus"Anim.Genet.. 33. 230-231 (2002)
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[Publications] Tanomura, H.: "Detection of a quantitative trait locus for intramuscular fat accumulation using the OLETF rat"J.Vet.Med.Sci.. 64. 45-50 (2002)