2003 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子KOトキソプラズマ原虫作製法の確立と弱毒生ワクチン開発への応用
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14360172
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
玄 学南 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 助教授 (10292096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田仲 哲也 北海道大学, 農学部, 助手 (00322842)
井上 昇 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 助教授 (10271751)
横山 直明 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 助教授 (80301802)
岩田 晃 (財)日本生物科学研究所, 主任研究員 (70193745)
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Keywords | T.gondii / cDNAライブラリー / 組換えトキソプラズマ原虫 / 遺伝子KO原虫 |
Research Abstract |
本研究では迅速で簡便な遺伝子KOトキソプラズマ原虫の作製法を開発し、それにより本原虫の病原性因子の同定を行い、最終的には病原性遺伝子をKOした有効な弱毒生ワクチンの開発を目指して企画した。本研究は4年間の研究期間内に以下のような手順で実施していく。1)トキソプラズマ原虫のタキゾイト、シスト及びオーシストなど異なる生活環の虫体のcDNAライブラリーを作成する。2)各生活環でキー役割を果たす主要遺伝子を同定する。3)各主要遺伝子のKO原虫を作製する。4)各遺伝子KO原虫のマウス及びネコにおけるシスト或いはオーシスト形成能及び病原性を調べる。5)病原性遺伝子KO原虫(弱毒化された原虫)のマウス及びネコにおける強毒原虫の感染に対する防御免疫誘導能を調べる。6)他の病原体の抗原遺伝子を発現する価組換えワクチン(トキソプラズマ病と他の病原体の感染症を同時に予防できる)の作製と応用を検討する。本年度に得られた主な成績は以下の通りである。 1)トキソプラズマ原虫のタキゾイト虫体より抽出したmRNAを鋳型として、cDNAライブラリーを構築した。2)cDNAライブラリーより、SAG1、SAG2、SAG3、GRA1、ROP2などの遺伝子をPCRにてクローニングした。3)ピリメサミン耐性(抗T.gondii薬剤)ジヒドロ葉酸レダクターゼ(DHFR)遺伝子、海洋生物由来の緑色蛍光タンパク質(GFP)遺伝子をダブル選択マーカーとした迅速で簡便な組換えトキソプラズマ原虫の作製法を確立した。4)ネオスポラ原虫の主要免疫原性タンパク質NcSAG1とNcSRS2を発現するトキソプラズマ原虫を作製した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Nishikawa, Y., et al.: "Characterisation of Toxoplasma gondii engineered to express mouse interferon-gamma"Int.J.Parasitol.. 33・13. 1525-1535 (2003)
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[Publications] Tanaka, T., et al.: "The detection of bovine lactoferrin binding protein on Toxoplasma gondii"J.Vet.Med.Sci.. 65・12. 1377-1380 (2003)
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[Publications] Makala, L.H.et al.: "A comparison of the phenotype of dendritic cells derived from discrete Peyer's patch macrophages of non-infected and Toxoplasma gondii infected mice"J.Vet.Med.Sci.. 65・5. 591-597 (2003)
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[Publications] Huang, X., et al.: "Characterization of Toxoplasma gondii SAG2 expressed in insect cells by recombinant baculovirus and evaluation of its diagnostic potential in an ELISA"Clin.Diagn.Lab.lmmunol.. 9・6. 1343-1347 (2002)