2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14360175
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小野寺 節 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (90012781)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 芳嗣 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00173922)
佐伯 圭一 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (10311630)
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Keywords | プリオン / BSE / 牛海綿状脳症 / ウエスタン・ブロット / ELISA / RT-PCR / スクレイピー / 心臓異常 |
Research Abstract |
伝達性海綿状脳症(Transmissible spongiform Encephalopathy, TSE)は、病原体が明らかになる前は様々な名前で呼ばれていた。現在それらの病気は様々な動物およびヒトに観察される。しかし共通の発病機構(プリオンの増殖)によって起こると考えられている為にTSE、あるいはプリオン病と共通の概念で呼ばれている。 この病気は、羊では1759年に報告され、スクレイピーと呼ばれていた。この病気はヒトには伝達性が無いと考えられる。自然における病原体感染は、羊・山羊(スクレイピー)、鹿、大鹿(慢性消耗性疾患、chronic wasting disease, CWD)と考えられている。羊はスクレイピー病原体を、胎盤感染、あるいは病原体で汚染されたワクチンにより、他の羊・山羊に感染させたと考えられている。また、内臓を飼料として用いることにより、ミンクや牛に伝達したのが最大の可能性として、伝達性ミンク脳症状(TME)、ウシ海綿状脳症(BSE)が発生したと考えられている。 白オリックスのプリオン遺伝子を、プリオン遺伝子欠損マウスに導入する事により、オリックス型プリオン遺伝子マウスを作製した。このマウスは、プリオン遺伝子を、脳、心筋、骨格筋に発現しているのが、ウエスタン・ブロッティングにより明らかにされた。スクレイピー病原体は、トランスジェニックマウス脳内で増殖する事が確認されたが、心筋、骨格筋での増殖は確認されなかった。 一方、このオリックス型プリオン遺伝子マウスは、老齢において、拡張性心筋症および、骨格筋の硝子様変性を示した。したがって、これらのマウスは、病原体を感染させなくとも、心疾患のモデル動物と考えられた。 現在、プリオン遺伝子欠損細胞株に、ウシ、ハムスタープリオン遺伝子を導入して、病原体高感度検出系を確立しようとしている。
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Research Products
(6 results)