2003 Fiscal Year Annual Research Report
蛋白質相互作用に基づく細胞膜ドメインの創発的形成機構の解析
Project/Area Number |
14370042
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
畑 裕 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (80313237)
|
Keywords | 上皮細胞間結合 / 神経シナプス / 裏打ち蛋白質 / 細胞接着 |
Research Abstract |
多細胞生物を構成する細胞には、上皮細胞間結合や神経シナプス、あるいはラフトなどの細胞膜ドメインがある。細胞膜ドメインは、それぞれに特有の分子構成をもち、分子間相互作用の連鎖のうえに形成されている。私どもは、細胞間情報伝達に重要な役割を果たす神経シナプスと上皮細胞間結合の形成機序を分子レベルで解明することを目的としている。 I:神経シナプスの研究 NMDA型グルタミン酸受容体と接着分子neuroliginを裏打ちする蛋白質S-SCAMについて、βカテニンの分解制御に関わる分子Axinが結合することを見出し、その解析を行った。また、S-SCAMがneuroliginのシナプスにおける集積に関わることを明らかにした。 II:上皮細胞間結合の研究 昨年度にタイトジャンクションの裏打ち蛋白質MAGI-1に結合する分子として見出した新規接着分子JAM4について、生体内における局在をさらに解析して、タイトジャンクションに局在している場所と上皮細胞の頂端面に局在している箇所があること、タイトジャンクションに集積して見える場合も、タイトジャンクションストランドよりは頂端面側に分布していること、JAM4の細胞内局在は、細胞外の1番目のイムノグロブリン様ループが関与することを明らかにした。さらに、MAGI-1にTGF系シグナルに関わる分子が相互作用することを見出し、その解析を行っている。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] Shirasawa, M., et al.: "Receptor for advanced glycation end-products is a marker for type I lung alveolar cells."Genes to Cells. (in press).
-
[Publications] Ohno, H., et al.: "Carom : a novel membrane-associated guanylate kinase-interacting protein with two SH3 domains."Oncogene. 22(52). 8422-8431 (2003)
-
[Publications] Tajima, M., et al.: "Roles of immunoglobulin-like loops of junctional cell adhesion molecule 4 ; involvement in the subcellular localization and the cell adhesion."Genes to Cells. 8(9). 759-768 (2003)
-
[Publications] Hirabayashi, S., et al.: "JAM4, a junctional cell adhesion molecule interacting with a tight junction protein, MAGI-1."Mol.Cell.Biol.. 23(12). 4267-4282 (2003)
-
[Publications] Yao, I.et al.: "Synaptic localization of SAPAP1, a synaptic membrane-associated protein."Genes to Cells. 8(2). 121-129 (2003)