2003 Fiscal Year Annual Research Report
ミトコンドリア外膜チャネル蛋白質VDACをターゲットにしたアポトーシス治療薬開発
Project/Area Number |
14370058
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
清水 重臣 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (70271020)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠原 康雄 徳島大学, ゲノム機能研究センター, 教授 (60226157)
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Keywords | アポトーシス / ミトコンドリア / VDAC / Bcl-2 / Tat-BH4 |
Research Abstract |
Voltage-dependent anion channel(VDAC)はミトコンドリア外膜に存在するチャネル蛋白質であり、ミトコンドリアと細胞質の間の代謝物質の輸送を制御し、細胞のエネルギー産生ひいては生存に必須の蛋白質である。また、VDACは生存のみならずアポトーシスにおけるミトコンドリアの膜透過性亢進にも必須である。従って、(1)VDACの機能を調節する物質を探索し、アポトーシス制御を介した治療薬を開発する、(2)また、VDACとヘキソキナーゼの結合を阻害し癌細胞のエネルギー代謝を抑制することによる新たな癌治療法を開発する、ことを目的とした。1)ペプチド基材からの創薬-VDACを閉鎖するBH4ペプチドに細胞内移行配列(HIV-Tat領域の9アミノ酸)を付加したTat-BH4ペプチド-このペプチドはVDAC機能を抑制し、(1)培養細胞に添加するとアポトーシス抑制作用を示した、(2)マウスの個体レベルにおいても、放射線誘導性小腸障害、炎症性腸疾患、虚血性心疾患、劇症肝炎に対し強い抵抗性を示した。2)抗生物質のスクリーニング-土壌菌二次代謝物より、アポトーシス促進物質の同定に成功した。単離ミトコンドリアを用いた実験において、本物質はBcl-2とVDACの相互作用を阻害することにより、Bcl-2の抗アポトーシス機能を中和していることが推測された。確かに、細胞においてはBcl-2を発現している細胞においてのみ、アポトーシス促進活性を有していた。3)低分子化合物のスクリーニング-また同様に、低分子化合物のライブラリーからミトコンドリア膜透過性を安定化する化合物を探索した。その結果、複数の低分子化合物を見いだした。これらの化合物は細胞レベルの実験において、確かにアポトーシスに対する影響を発揮した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Hosoda, H. et al.: "Structural divergence of human ghrelin ; identification of multiple ghrelinderived molecules produced by post-translational processing"J.Biol.Chem.. 278. 64-70 (2003)
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[Publications] Nomura, M. et al.: "14-3-3interacts directly with and negatively regulates pro-apoptotic Bax"J.Biol.Chem.. 278. 2058-2065 (2003)
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[Publications] Sugioka, R. et al.: "BH4-domain peptide from Bcl-x_L exerts anti-apoptotic activity in vivo"Oncogene. 22. 8432-8440 (2003)
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[Publications] Konishi, A. et al.: "Involvement of histone H1.2 in apoptosis induced by DNA double-strand breaks"Cell. 114. 673-688 (2003)
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[Publications] Tsuruta, F. et al.: "JNK promotes Bax translocation to mitochondria through phosphorylation of 14-3-3proteins"EMBO J.. (In press).