2002 Fiscal Year Annual Research Report
マグネシウムのBioavailabilityに関する研究
Project/Area Number |
14370128
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
千葉 百子 順天堂大学, 医学部, 助教授 (80095819)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 亮 順天堂大学, 医学部, 助手 (20349012)
篠原 厚子 順天堂大学, 医学部, 講師 (90157850)
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Keywords | マグネシウム / Bioavailability / マウス / 低Mg食 / 病理学的変化 |
Research Abstract |
1.研究目的:マグネシウム(Mg)は心臓機能と密接な関係があるとは知られているが、腎臓および生殖能とも関係が深いことをすでに明らかにしている。低Mg食を与えると血漿Mg濃度が最も低下するが心筋と腎臓では正常値を維持することが観察されている。東北タイで若い男性に見られる突然死とMg欠乏との関係が考えられている。MgのBioavailabilityを明らかにする第一段階として、心筋、腎臓、肝臓の病理学的検査を行った。 2.方法:ICR系雄性マウスにMgを殆ど含まない餌を与えた低Mg群と通常の餌中Mgを含有する対照食を給餌した対照群の2群を準備した。前者の餌中Mgは42.4μg/g、後者は494.4μg/gである。低Mg群のマウスでは14日目から死亡するものが出始めた。死亡個体を解剖し、常法に従って心臓、腎臓、肝臓の病理学的検査をおこなった。 3.結果:肉眼的には低Mg群と対照群の間に差異は認められなかった。光学顕微鏡での観察では心臓には軽度の膨化が認められるものが多く認められた。腎臓は軽度の鬱血と出血が見られた。肝臓ではび慢性にグリコーゲン変性が認められた。 4.考察と結論:殆どの病理学的変化は死戦期あるいは死後に伴うもので、あきらかに飼料との関係を示す形態学的変化はないものと考えられた。今後、死亡する前、体重減少の起こる時点での観察が必要と考えられる。
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