2005 Fiscal Year Annual Research Report
内部監視の免疫機構(innate immunity)における肝リンパ球の重要性
Project/Area Number |
14370162
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
安保 徹 新潟大学, 医歯学系, 教授 (30005079)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関川 弘雄 新潟大学, 医歯学系, 助教授 (50018694)
渡部 久実 琉球大学, 遺伝子実験センター, 教授 (50143756)
|
Keywords | 自己免疫疾患 / 胸腺外分化T細胞 / B-1細胞 / ヒト肝リンパ球 / B-2細胞 / 肝移植 / NZB / WF_1マウス / マラリア |
Research Abstract |
1.NKT細胞のストレス反応における役割:NKT細胞を特異的に活性化するα-GalCerをマウスに投与し、NKT細胞の活性化がストレス反応にどのような影響をあたえるかを、肝臓の組織所見を解析することによって調べた。NKT細胞の活性化は肝障害を引き起こした。本来、異常自己を排除するために存在する細胞も過剰活性化によって負の現象も引き起こされたと考えられる。マラリア感染ではNK1.1^-TCR^<int>細胞が防御の主役になっていることを明らかにできた。これが本年度の大きな成果である。 2.ヒトの肝臓における胸腺外分化T細胞の解析:ヒトの肝リンパ球の解析を行なった。ヒト生体肝移植の際、ドナーおよびレシピエントと肝臓からリンパ球を分離し、どのサブセットが増加しているかをFACScanにて解析した。その結果、ヒト肝にはCD57^+T細胞が多数存在した。これはマウスのNT細胞に当たるものと考えられた。しかし、Vα14 invariant chain(ヒトではVα24)のものではなかった。 3.肝と肝以外の免疫臓器に存在する胸腺外分化T細胞の性状の比較:肝以外にも胸腺外分化するT細胞の存在が明らかになっている。その部位は腸管、子宮内膜である。これらを障害活性、表層マーカー、B-1細胞との相互作用、CD1dとの関連などを中心にして比較を進めた。マウスの腸管、子宮にはNK1.1陽性のTCR^<int>細胞は極めて少なかった。特に、腸管はNK1.1^-TCR^<high>細胞の表層マーカーで胸腺外分化していた。少数のNK1.1^+のものもあるが多くはγδT細胞であった。
|
Research Products
(4 results)