2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14370170
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小林 正伸 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教授 (80241321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 隆彦 北海道大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (80333607)
進藤 正信 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (20162802)
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Keywords | 低酸素 / 膵癌 / 転移 / 血管新生 / 解糖系酵素 |
Research Abstract |
今回の研究によって,大きくわけて3つの研究成果を得た.それぞれについて記載する. 1.膵癌におけるHIF-1αとdominant negative HIF-1αの増殖抑制効果 膵癌細胞株の大部分がHIF-1αを恒常的に発現していることをすでに明らかにしている(Cancer Res.,2001)が,今回の研究では,まずHIF-1αの機能を阻害するdominant negative HIF-1α導入株を作製した。その結果,導入株では低栄養誘導アポトーシスに対する感受性が亢進し,生体内での増殖能を喪失していた。生体内での造腫瘍性の喪失の原因を明らかにするために腫瘍組織における血管新生とグルコース代謝について検討した。その結果血管新生には差を認めなかったが,グルコース輸送蛋白であるGlut-1の発現低下とFDG-PETを用いた検討でグルコース取り込みの低下を認めた。この結果は,膵癌におけるHIF-1αの重要性を再確認するとともに,dominant negative HIF-1αの治療における有用性を示唆した. 2.低酸素環境下での転移能亢進 低酸素下で発現亢進する遺伝子をDNA microarrayをもちいて検索したところ,phosphohexose isomeraseという解糖系酵素の発現亢進が確認された。phosphohexose isomeraseは実は,autocrine motility factorという低促進因子と同一であることが知られている。したがって今回の研究成果は,低酸素環境が転移を促進している可能性を示唆する。 3.低酸素下で発現亢進する新しい血管新生因子とその阻害剤の治療効果 同様にDNA microarrayをもちいて新しい血管新生因子adrenomedullinを見出した。低酸素環境下でさまざまの癌細胞株で発現亢進すること,adrenomedullin antagonistの投与によって腫瘍が退縮することを見出した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Niizeki Hiroto, et al.: "Hypoxia enhances the expression of autocrine motility factor and the motility of human pancreatic cancer cells"Br J Cancer. 86. 381-388 (2002)
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[Publications] Jiang Chen, et al.: "Dominant negative HIF-1α reduces tumorigenicity of pancreatic cancer cells through the suppression of hypoxia-inducible anaerobic metabolism"Am J Patol.. 162. 1281-1291 (2003)
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[Publications] Takahisa Ishikawa, et al.: "Adrenomedullin antagonist suppresses in vivo growth of human pancreatic cancer cells in SCID mice by suppressing angiogenesis"Oncogene. 22. 1238-1242 (2003)