2003 Fiscal Year Annual Research Report
消化器癌におけるDNAメチル化の治療法選択への応用
Project/Area Number |
14370188
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
吉田 幸成 札幌医科大学, 医学部, 講師 (60311411)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 文生 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (90223180)
山本 博幸 札幌医科大学, 医学部, 助手 (40332910)
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Keywords | DNAメチル化 / CIMP / 消火器癌 / メチル化阻害剤 / ヒストン脱アセチル化 / 抗癌剤感受性 / タキサン / CHFR |
Research Abstract |
本研究は、DNAメチル化の消化器癌の治療法選択への応用を目指して、CpG island methylator phenotype (CIMP)を示す消化器癌の治療への応用と抗癌剤感受性を変化させうる異常メチル化の同定および診断法の確立を目的とした。CIMP陽性を示す消化器癌はCIMP陰性癌とくらべてras遺伝子異常やp53遺伝子異常の頻度が異なり、発癌経路に際立った相違があることを明らかにしてきた。本研究では、脱メチル化剤の使用により可逆的な変化であるDNAメチル化が癌化経路にきわめて重要な役割を果たしており、DNAメチル化を標的とした新たな治療法の開発が必要であることを示した。すなわち、CIMP陽性の消化器癌細胞株でメチル化されている遺伝子を網羅的に単離同定し(DNAメチル化アレイによる解析)、メチル化阻害剤およびヒストン脱アセチル化阻害剤の低濃度併用投与によりメチル化されている遺伝子の脱メチル化状態と薬剤の効果を明らかとした。また、抗がん剤感受性を変化させうる異常メチル化としてM期チェックポイントに関連するCHFR遺伝子のメチル化が胃癌・大腸癌に高頻度に認められることを示した。すなわち、微小管脱重合阻害剤として知られるタキサン系抗がん剤は有糸分裂ストレスを引起すが、CHFR遺伝子が異常メチル化により不活化している細胞株ではこれに高感受性を示すことが明らかとなった。よって、胃癌・大腸癌の化学療法において、CHFR遺伝子のメチル化を指標とした効果的で適切な抗がん剤の選択が可能となると考えられ、今後臨床例での解析を予定している。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Satoh A, Yoshida Y et al.: "Epigenetic inactivation of CHFR and sensitivity to microtubule inhibitors in gastric cancer."Cancer Res.. 63. 8606-8613 (2003)
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[Publications] Toyota M, Yoshida Y et al.: "Epigenetic inactivation of CHFR in human tumors."Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 100(13). 7818-1823 (2003)