2003 Fiscal Year Annual Research Report
心臓におけるRhoキナーゼ・シグナルの機能と病態との関連
Project/Area Number |
14370223
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
伊藤 正明 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (00223181)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 昇 三重大学, 生命科学研究支援センター, 助教授 (00202135)
大西 勝也 三重大学, 医学部, 助手 (40343222)
吉田 恭子(今中 恭子) 三重大学, 医学部, 講師 (00242967)
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Keywords | Rhoキナーゼ / 心臓 / Rho / ミオシンホスファターゼ / MYPT1 / MYPT2 |
Research Abstract |
1.SHRの心臓におけるRhoA、Rho-kinase、MYPT2の分子動態を、コントロールラットWKYと比較検討したところ、これら分子発現には両者間で有意な変化は認められなかった。 2.Rho-kinaseの活性型フラグメントのトランスジェニックマウスを作製し(合計8系統)、心筋特異的Creマウス(CrePR1)と交配させ遺伝子改変を誘発したが、現在まで解析を終えた7系統ではその改変は誘導されなかった。このマウスによるRho-kinase活性化モデルの作製が困難である可能性もあり、別の遺伝子改変モデル、Rhoを活性化させるRho-GEFの一つのLARGのトランスジェニックマウス(LARG-TG)、の作製も開始した。 3.CPI-17トランスジェニックマウス(CPI-17-TG)に関しては、心筋Creマウスとの交配により心筋特異的にCPI-17を発現させることができず、現在別の心筋Creマウスを用いて、さらに検討を続けていく予定である。 4.MYPT2トランスジェニックマウス(MYPT2-TG)では、心筋でのMYPT2の過剰発現とそれに伴うタイプ1ホスファターゼ触媒サブユニットδアイソフォーム(PP1cδ)の過剰発現が確認され、結果として心筋ミオシンホスファターゼのTGマウスが作製された。MYPT2-TGでは、野生型(Wt)と比較して、ミオシン軽鎖(MLC)リン酸化レベルの低下が確認され、心エコーにおいて、拡張終期径や収縮終期径の拡大、駆出率や短縮率の低下が認められた。現在さらに2系統を作製し、同様のフェノタイプが認められることの確認を予定している。 5.MYPT1コンディショナルマウスにおいては、現在キメラマウス2系統が得られ、その内1系統よりヘテロマウスが誕生した。ヘテロマウスを用いてホモマウスの作製を試みる予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Mutsuki Amano: "Identification of Tau and MAP2 as novel substrates of Rho-kinase and myosin phosphatase."J.Neurochem.. 87(3). 780-790 (2003)
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[Publications] Masaaki Ito: "Myosin phosphatase : structure, regulation and function."Mol Cell Biochem.. (In press). (2004)
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[Publications] Nobuyuki Moriki: "RhoA activation in vascular smooth muscle cells from stroke-prone spontaneously hypertensive rats."Hyperten.Res.. (In Press). (2004)
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[Publications] Katsuya Onishi: "Candesartan prevents myocardial fibrosis during the progression of congestive heart failure."J.Cardiovasc.Pharmacol.. (In press). (2004)