2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14370234
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
今泉 勉 久留米大学, 医学部, 教授 (60148947)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田原 宣広 久留米大学, 医学部, 助手 (10320186)
室原 豊明 名古屋大学, 医学部, 教授 (90299503)
甲斐 久史 久留米大学, 医学部, 助教授 (60281531)
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Keywords | 遺伝子導入 / 細胞移植 / 肺高血圧 / レトロウイルス / プロスタグランジン合成酵素 / シクロオキシゲナーゼ合成酵素 / モノクロタリン / STAT3 |
Research Abstract |
本年度の目的は、骨髄単核細胞を目的臓器(肺血管床)への"vehicle"として利用する新しいPPHに対する細胞移植療法と遺伝子治療のcombined therapyを開発することである。具体的には、ラット骨髄より分離した骨髄単核細胞をex vivo expansionし、PGIS遺伝子・COX-1遺伝子を共発現した後、モノクロタリン投与または慢性低酸素下飼育により肺高血圧を誘発した同種ラットに経静脈投与して次の点を検討する。(1)PGIS・COX-1導入骨髄単核細胞がin vitro・in vivoでPGI2を産生しうるか、そして、経静脈投与により肺血管床に生着しうるか、(2)遺伝子導入骨髄単核細胞投与により、肺高血圧ラットの血行動態・血管リモデリング・右心不全症状・QOL・生存率を改善しうるかを検討する。 (1)骨髄単核細胞分離・培養:Fisher F-344ラットの大腿骨・脛骨の骨髄より骨髄単核細胞をMuroharaらの方法にて分離、ウシ胎児血清で初代培養。 (2)骨髄単核細胞への遺伝子導入:(1)プロスタサイクリン合成酵素(PGIS)・サイクロオキシゲナーゼ(COX)-1遺伝子同時導入した。 a.レトロウイルスベクターにヒトPGIS遺伝子またはヒトCOX-1遺伝子を組み換え、RxPGISおよびRxCOX作成。第一代継代骨髄単核細胞にRxPGISとRxCOXを同時に投与し遺伝子導入した。 b.各遺伝子発現をRT-PCR法にて、培養上清へのPGI2放出を安定代謝産物6-keto-PGF1αに対するELIZAにて検討したところ、二つのレトロウイルスベクターの同時導入により、各遺伝子の単独導入に比べて明らかに導入効率が悪化し、また、導入細胞の生存率も低下した。そこで、現在、至適な導入法を種々鋭意検討中である。 (3)この研究の過程でドミナントネガティブSTAT3遺伝子を局所に導入しSTAT3機能を阻害すると血管障害後の再狭窄が予防されることを見出した。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Shibata R, Imaizumi T(他6名, 8番目): "Inhibition of STAT3 prevents neointima formation by inhibiting proliferation and promoting apoptosis of neointimal smooth muscle cell"Human Gene Ther. 14(7). 601-610 (2003)