2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14370248
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
石井 榮一 佐賀大学, 医学部, 助教授 (20176126)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大賀 正一 九州大学, 医学部附属病院, 講師 (60233053)
安川 正貴 愛媛大学, 医学部, 助教授 (60127917)
山本 健 九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (60274528)
笹月 健彦 国立国際医療センター, 研究所長 (50014121)
今宿 晋作 京都市衛生公害研究所, 所長
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Keywords | 家族性血球貪食症候群 / perforin遺伝子 / MUNC13-4遺伝子 / 細胞障害活性 / マイクロサテライトマーカー |
Research Abstract |
家族性血球貪食症候群(FHL)の機能解析と新規遺伝子の同定を進めており、大きな成果が得られつつある。 ・まずFHL家系の末梢T細胞およびNK細胞におけるperforin発現をFACSでスクリーニングし、発現が認められない症例ではさらに変異部位を同定した。その結果、日本におけるFHLの約30%がperforin遺伝子変異が原因のFHL2であり、特に日本では2種類の変異の頻度が高くfounder effectが認められた。 ・次に新たな遺伝子として17番染色体に存在するMUNC13-4遺伝子異常の解析を行った。Perforin遺伝子変異のない12家系でMUNC13-4遺伝子をシークエンス解析を行ったところ、そのうち6家系で計5種類の遺伝子変異を同定した。この結果、FHLの約30%がMUNC13-4遺伝子変異によるFHL3であった。またFHL2が九州に集積しているのに対してFHL3は近畿地方に集積する傾向が認められた。 ・FHL1に関してはこれまでに連鎖が報告されている9q21.3-22に新規マイクロサテライトまーかーを検索した。その結果FHL1家系でこの領域に再構成を認めた。現在候補遺伝子の絞込みを行っているところで、FHLの約10%がこの領域に異常を有するFHL1であると考えられる。 ・残り約30%に関しては全ゲノムを対象にマイクロサテライトマーカーを用いたホモ接合マッピングおよび相関解析を進めている。 ・一方、FHLは細胞障害活性Tリンパ球(CTL)の細胞障害機構に異常がある疾患である。そのうちperforin異常を有するCTLの細胞障害活性はほとんど認められないものの、MUNC13-4異常CTLは低レベルの細胞障害活性を有することがわかった。現在genotype/phenotypeの関連性を解析しており、移植を含めた治療法の選択基準を明らかにする予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Yanai F: "Essential roles of perforin in antigen-specific cytotoxicity mediated by human CD^<4+> T lymphocytes : analysis using the combination of hereditary perforin-deficient effector cells and Fas-deficient target cells."J.Immunol. 170. 2205-2213 (2003)
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[Publications] Ueda I: "Characteristic perform gene mutations of hemophagocytic lymphohistiocytosis in Japan."Br.J Haematol. 121. 503-510 (2003)
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[Publications] Yoshida N: "Engraftment and dissemination of T lymphocytes from primary hemophagocytic lymphohistiocytosis in scid mice."Br.J Haematol. 121. 349-358 (2003)
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[Publications] 石井榮一: "遺伝性(家族性)血球貪食症候群の異質性"炎症と免疫. 11. 296-301 (2003)
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[Publications] Ishii E: "Current review on the pathogenesis of primary hemophagocytic lymphohistiocytosis."Recent Research Development of Hematology. 1. 13-25 (2003)