2002 Fiscal Year Annual Research Report
血管内投与した遺伝子ベクターや抗癌剤を腫瘍細胞内に高濃度で集積させる新技術の開発
Project/Area Number |
14370278
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
黒田 昌宏 岡山大学, 医学部附属病院, 助教授 (50225306)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清 哲朗 岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (50335600)
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Keywords | 遺伝子導入 / スキンチャンバーシステム / 造影剤 / 蛍光顕微鏡 |
Research Abstract |
1)実体蛍光顕微鏡観察を行うことにより経時的に腫瘍血行動態をとらえる動物実験システムを作成した。スキッドマウスにアクリル製の自作のスキンチャンバーシステムを設置し、その後、マウスおよびヒト腫瘍細胞を移植することにより腫瘍内の血行状態を観察した。マウスを長期生存させて観察するためには、今後さらにチャノバーシステムを小型化する検討が必要である。 2)マイクロマニュピュレーションシステムを用いてマイクロカニューレを血管内に挿入し、マイクロシリンジポンプを用いて、蛍光物質および造影剤を血管内への急速ボーラス注入し、腫瘍内部での蛍光物質の集積を実体蛍光顕微鏡下で蛍光量の変化をもとに解析するシステム作りを行った。このシステムを用いて、蛍光物質および造影剤の急速注入時の最適な注入量と撮像タイミングを、経時的な蛍光発現量の変化を観察して検討した。マウスの生存に対する有害反応と検出に必要な薬剤注入量は相反するため、この問題解決には今後さらに検討を要する。 3)上記の如く今だ解決すべき課題は多いが、今までの結果を参照として今後、血管内への急速ボーラス注入後に腫瘍細胞周囲間質に造影剤が高濃度に集積する至適タイミングにあわせて、遺伝子ベクター(クラゲ蛍光蛋白発現遺伝子プラスミドベクターpEGFP-N1)を血管内に急速ボーラス注入した後、自作アプリケータを用いて電気穿孔装置を用いた遺伝子導入実験を行うための条件設定のための前実験を施行した。
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