2003 Fiscal Year Annual Research Report
肝臓癌増殖機構におけるプライミングファクターの同定とその制御に関する基礎的検討
Project/Area Number |
14370359
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
上野 真一 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (40322317)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 伸一 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (60117413)
丸山 征郎 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20082282)
愛甲 孝 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (60117471)
高尾 尊身 鹿児島大学, 生命資源開発研究センター, 教授 (80171411)
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Keywords | 肝細胞癌 / IL-6 / TNF-a / 1L-8 |
Research Abstract |
1)発癌モデルの作成(Solt and Farbar's model)を変法し,8週齢のC57BL6マウス(wild type24尾,IL6KOマウス24尾,同じくTNFaNOマウス24尾に対し,10-16週にわたり,DEN(ジニトロソアミン)を経口で投与,発癌モデルを作成継続中である.発癌が認められたため,その摘出標本を組織学的・分子生物学的にそれぞれの群で比較を開始した. 2)上記モデルで,癌部の重量,組織変化また増殖能(MIB1にて)を検討した.Wild typeに対し,IL6KO群では発癌数の抑制(免疫染色による癌部の確認また肝全重量の比較にて)が認められたが,TNFaNO群では逆に発癌数が増加しており,これらについてさらに検討を重ねている. 3)また分子生物学的に検討すべく,標本を凍結保存し,また核蛋白およびRNAの抽出を行い,ストック中である. 4)ヒト肝細胞癌(HCC)42例において,そのIL-8発現の意義と臨床学的パラメータを比較した.IL-8の発現(RT-PCRで確認)は癌細胞増殖や血管新生との関連は明らかではなく,それよりも血管浸潤などの悪性度に関与する結論を得た.これらをさらにHepG2を用いたin vitro実験系(Proliferation assay, Chemotaxis assay, MTT assayなど)で検証したところ,臨床実験結果と同様の結論を得たため,論文としてまとめ投稿した.
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