2004 Fiscal Year Annual Research Report
肝臓癌増殖機構におけるプライミングファクターの同定とその制御に関する基礎的研究
Project/Area Number |
14370359
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
上野 真一 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (40322317)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
愛甲 孝 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (60117471)
丸山 征郎 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20082282)
秋山 伸一 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (60117413)
高尾 尊身 鹿児島大学, 生命科学資源開発研究センター, 教授 (80171411)
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Keywords | 肝細胞癌 / IL6 / TNF / Roxithromycin |
Research Abstract |
1)肝発癌モデルの作成(Solt and Farbar's model)を行い,Wild typeおよびIL-6ノックアウト,TNFR1ノックアウト間で,比較検討. 2)ヒト肝細胞癌(HCC)42例の凍結標本を用いて,IL-8の発現の生物学的・臨床的意義について検討した.RT-PCR法により,32例のHCC組織中にIL-8 mRNAの発現を確認した.IL-8は癌組織内では,血管新生に関与することが指摘されてきたが,CD34免疫染色で確認した癌組織腫瘍血管の増勢程度とIL-8発現の明らかな関わりはみられなかった.一方,IL-8陽性群は,陰性群よりも,明らかに血管浸潤頻度が高く,さらにTNM Stageの進行したものが多かった.したがって,HCC内のIL-8発現は,腫瘍細胞のtransmigrationなどに関与し,より悪性化を進めることが示唆された.この結果は,Ann Surg Oncolに投稿中. 3)ジニトロソアミン投与によりラット肝発ガンモデルを作成し,そのメカニズムに酸化ストレス,NF-kBの活性化さらにNOの亢進が関与していることを確認した.さらにこれに対して,マクロライド系抗生物質のRoxithromycin(RXM)が制御作用を有することを実験的に確認した. 4)さらにRXMは,ヒト肝癌細胞の血管新生も制御することを確認した.
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Research Products
(2 results)